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としみつは酷く緊張した様子で私に向かいあわせになるように立った。
と「 初めてAのこと見た時、またてつやのこと騙すんだろうなって勝手に嫌ってた。」
『 うん、知ってた 笑 』
凄い嫌われっぷりで驚いていた私をりょうくんが励ましてくれたのも覚えてる。
と「 俺が酷いこと言っても、大抵の女子は適当にあしらって周りの奴らもそんな感じだった。 でもAは俺とちゃんと向き合ってくれて、正してくれた。」
と「 本当に感謝してる、ありがとう。」
少しの沈黙の後、としみつは優しく目を細めて手を伸ばした。
と「 好きです、俺と付き合って下さい。」
真っ直ぐな言葉で私に言った。
私の答えはもう決まっていた。
『 ごめんなさい。 』
と「 ………っ、ありがとう、ちゃんとフってくれて。」
スッキリしたように笑顔のとしみつの目からは涙が溢れた。
『 こちらこそありがとう、』
それだけ言って扉を開けた。階段を下りた。
『 っ……、』
皆片付けをしてる中で良かった。階段を降りる途中で誰にも見られることなく教室に行けた。
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作者名:*ふらん* | 作成日時:2021年3月29日 2時