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『 ねえ柴田、ここの問題分かる?』

柴「 …この公式当てはめると出来ると思う 」




柴田に言われた通りやると出来たのでお礼を言おうと見上げた。思っていたよりも近かったのでふと目を逸らした。




『 ありがと 』

柴「 うん 」

『 な、んか近くない?笑 』




笑いながら言うと柴田はそう?って言って少し離れた。




柴「 Aもとしみつに教える時この位だよ 」

『 そんな近くないよ 』

柴「 ……俺ね、今結構焦ってるよ 」

『 ? 』

『 ああ、私も焦ってる 』




勉強のことかと思い、同じような返答をすると苦笑いで返す柴田。
勉強じゃなくて焦ること今無くない、?
ふと今日配られたプリントを見て、もう少しで文化祭なことを思い出す。

去年の文化祭を思い出して溜息が出る。柴田は皆の人気者なので文化祭となると引っ張りだこで、一緒に回る約束したのに結局少ししか回れなかった。柴田の付き人みたいであの日はちょっと苦い思い出となりつつある。




柴「 文化祭ねえ…、」




柴田は何処か変な所を見てた。

私もやる気はある方だけど演技が上手でもなければ、柴田みたいに面白い訳でもないので何も頼まれない。クラスごとでやる屋台みたいなやつをやって終わりだろう。




『 柴田は文化祭何かやるの?』

柴「 あー、今のとこてつやと劇でもやろうって話してる 」




やっぱりなぁ。分かっていながらも一緒に回りたかったなとか考える。




柴「 見に来てよ 」

『 もちろん 』




柴田は柴田で新しい交友関係を深めつつあるし、私も色んな人と仲良くしたい。突然そんな欲が湧いて、誰か誘おうって決意した。

麗亜は多分あの幼馴染の女の子だろうし考える余地はそこで無くなった。





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作者名:*ふらん* | 作成日時:2021年3月29日 2時

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