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「 ねえ、昨日ここでハンカチ落とさなかった？」
突然話しかけられて振り向くと高身長な男の人が居た。制服からして同じ学校だろうか。
隣を歩く柴田も不思議そうに首を傾げる。
『 落としてないですけど 』
「 まじか〜。あ、ちょっと待って！」
そう言われて手を掴まれた。骨ばった男の人の手で握られた。知らない人だし何だか怖くて、すぐに離れようと手を動かすが力が強すぎてビクともしない。
怖くなって柴田の方を向くともう柴田は動いていて
柴「 初対面の人の手いきなり握るの良くないよ、りょうくん 」
切れ長の目で話しかけてきた男の人を睨む。驚いたように少し目を開いたけど離してくれない。
その様子を見た柴田が私の手を軽く掴んで 行こう、と言って学校へと足を進めた。
柴田の交友関係が広いとはいえ高校にまで友達が居るとは…。
『 柴田、ごめんね。 』
柴「 ありがとうの方が嬉しい 」
『 ありがとう 』
それを聞いてはにかむような笑いをする柴田に安堵した。
正門をくぐって少ししたところにクラス表が貼ってあった。
この学校は女の子が極度に少なくクラスごとに2人ずつしかいない。そのため自分のクラスがE組なことはすぐに確認出来たので柴田の方を振り返る。
『 柴田何組だった？ 』
柴「 E組 」
『 一緒だ 笑』
喜ぶ私に対して まじ！と嬉しそうに笑った。
教室に入って自分の出席番号の席に座る。柴田と華崎なので席はかなり離れてしまった。
「 ねえねえ、この席私だと思うんだけど、」
『 ？ 』
私は32番、机に書かれた数字は31番だった。
『 ほんとごめん！！すぐ退くね！』
「 ゆっくりでいいよ 笑 」
私の焦り具合にかなり爆笑してしまっている。無事交換しおえると後ろを向いて話しかけてきた。
「 私 萩野 麗亜。よろしく 」
『 華崎 Aです！よろしくね 』
麗「 超可愛いね。女の私でも惚れそう 」
麗亜はかなり高身長なショートカット女子で私が惚れそうだよ、と伝えると照れた様だった。
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作者名：*ふらん* | 作成日時：2021年3月29日 2時
