殿への愛を (ページ27)

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直之)殿。われも着きまするが？

直虎)いや。虎松と我の話じゃ。大丈夫

袴の帯をとおし、打掛を肩に掛け袖を通した。

当たりは夕日で綺麗だった
我は虎松を鶴の墓のある近くの竜宮小僧がいるという井戸についた。

虎松)その着物。懐かしいございますね！

直虎)そうだったな。

我は目の前にたった

直虎)虎松。其方に井伊家の城主となって欲しい。。。我があの時言ったことは本当じゃ。でもな、こうなったからにはもう戻せない

虎松)我は松下のものですよ！？

直虎)そーだな。でもな。其方の父は井伊家の城主になろうとしたものだ。我がこうして井伊家の殿をしてるのは其方の存続じゃ。我は言ったよな？

「城主が弱くてどうする！」

直虎)あの時、泣き虫で弱い其方を強くした。最後あの日、其方に井伊の虎松って聞いて嬉しかった。其方がここの城主になる事を井伊家の為に亡くなった先祖や家臣、我らは楽しみにしておった。。。その歳でも其方はもう大人じゃ！何かあれば隣に我がいる。我を好きに使え！

虎松の袖をとると虎松は笑った

虎松)そんなこと言われたら。俺も断りきれないですよ！おとわ様！．．．いいでしょう。

虎松は手を前に出すと我はその手を握った

井伊家は新しく誕生した