五滴 ページ5
厄介な病気。
そのことだけが理解でき、私は少し肩を落とした。
ー愛欠陥症…。
本当に稀な症状で、1000人に1人いるかどうかのものらしい。
具体的な発作は、人恋しくなり急に倒れてしまったり異性に対して積極的になるというもの。
ーなに、それ…。
そして、目の前の三人は私の様な人間に適切な人材になるために選ばれた人だと説明された。
「…そう、なんですか」
「まー、発作は本当に突発に起こるから君のボディーガードとでも思ってくれて構わないよ」
「フジさん…」
「えッ、別に普通に呼び捨てで良いんだよ？」
フジさんがはにかんで笑うとキヨさんもニカッと笑い「俺も」と言った。
「一ヶ月過ごす相手に、さん付けも堅苦しいやろ？オレも呼び捨て、タメ語で良いからなA」
レトルトさ…レトルトもそう言ってくれた。
これは、ある意味普通のことなのに何故か胸が暖かくなった。
まるで初めて友達ができたかのような、そんな感覚だった。
でも、それは当然の感覚だった。
「あの、私のその症状って重症…なんだよね？」
「あー、そのことだけけどな」
キヨが私を抱き締め____え？
「愛欠陥症の重症患者は常に人の熱を欲するんだ」
「え、あ…うん？」
それと私を抱き締めることに、なんの関係性があるの？！
キヨは私を解放し、私の頭の上に手を置いた。
「だから、俺らはお前のボディーガードという名目でお前に適切な人材になるために研修中なんだよ」
ーそれ、私の事情じゃなくてキヨたちの事情だよね？
「…まあAは、発作の症状をまだ体験したことないからな…一緒に住んでるだけの友達とでも考えててくれればいいかな」
レトルトがそう言った。
私は頭の中にあった疑問を無理矢理消すと「うん」と答えた。
ー私は、この時に気付くべきだったんだ。
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異交 樹(プロフ) - あろま猫さん» フジ良いですよね！なのに間違えるとは…なんたる不覚…！！応援ありがとうございます！年賀状書き終わらなくて心折れそうですが頑張ります！！ (2015年12月28日 20時) (
レス) id: c5d8a18c16 (このIDを非表示/違反報告)
あろま猫 - 訂正ありがとうございます！個人的にフジが大好きで、ちょっと気になってしまったので…;;この作品は完結しましたが、他の作品でも頑張って下さい！！ (2015年12月28日 18時) (レス) id: 0983e2cf03 (このIDを非表示/違反報告)
異交 樹(プロフ) - あろま猫さん» あああああ！！ヤバイですねその間違いは！！すぐに訂正してきます！！クッソ…フジごめんね！！ (2015年12月28日 16時) (レス) id: c5d8a18c16 (このIDを非表示/違反報告)
あろま猫 - コメント失礼します。20滴にあるフジがMだという話で、「からしで歯磨き」ですが、正しくは「からし」でなく「わさび」です。直してくれると嬉しいです。よろしくお願いします。 (2015年12月28日 14時) (レス) id: 0983e2cf03 (このIDを非表示/違反報告)
異交 樹(プロフ) - リルルさん» お世辞じゃないですよぉぉおおおおお！！！はい！楽しみに(そんなに期待せず)待っててください！ (2015年11月5日 6時) (レス) id: c5d8a18c16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：異交 樹 | 作成日時：2015年10月25日 22時
