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俺はAの控え室を出てすぐ匠海に声をかけた。
吉沢「匠海」
北村「はい？」
吉沢「昨日LINEで話してたやつやっぱり頼むわ」
山田「亮…」
北村「分かってます。元々そうするつもりだったんで」
吉沢「やっぱりお前いいやつだわ」
山田「よし、行くか‼︎」
俺達は他のキャストの方と合流してステージの登壇に向けスタンバイした。
登壇してからの時間はあっという間だった。
やっぱりファンの方と直接会える機会はとても楽しいし幸せだし、この仕事を続けて良かったなと思える瞬間でもある。
そんな皆んなに俺なりの方法で感謝を伝えながらその時間を過ごしていた。
そして、舞台挨拶の終盤。
座長である匠海の最後の挨拶がやってきた。
司会「それでは最後に北村さんより一言お願いします」
北村「はい。皆さん本日は暑い中この場に足を運んでくださりありがとうございます。皆さんがこの作品を愛してくださって大事にしてくださったおかげで、今日このような素敵な機会を迎える事が出来ました。本当に感謝しています。この作品に関して色んな報道が出ており、皆さんにはご迷惑をおかけしています。純粋に作品を見る事が出来ないとの指摘があるのも十分理解しています。お騒がせして申し訳ございません」
俺の隣でそう話す匠海の姿は座長らしくかっこよかった。
とても歳下とは思えないほどしっかりしていて、心の中で感謝の気持ちでいっぱいだった。
北村「週刊誌等に報道があった橘ヒナ役のキャスティングの件ですが、確かに別の俳優さんで撮影をする話はありました。俺も監督やプロデューサーさんから直接聞いていましたが、僕は1の時のキャストで続編をしたいと伝えました。だから今回のキャスティングになったのは俺の意向でもあります。その他の件に関しましては事実ではありません」
匠海のその言葉に会場のファンは勿論、関係者もざわつき始めた。
そんな様子を俺と山田君はすぐに察してすかさずフォローにまわる。
山田「やっぱりみんなで立ちたかったよな〜」
北村「うんうん」
吉沢「男だけって花がないよな〜笑」
間宮「いい歳したおじさん達って思われるのかな笑」
北村「実はね…ここに勇気を振り絞って来てくれてるんですよ。皆さんが迎えてくださるならぜひお呼びしたいんですけど…」
すると会場全体からは大きな拍手で包まれ
北村「Aちゃん‼︎こっちにおいでよ‼︎」
と、匠海がAを呼んだ。
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作者名：AI | 作成日時：2023年7月7日 13時
