吉沢亮に愛されて (ページ33)

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俺が観ていたのは何だったんだろう…

走ってるAの前に現れたのは、一般的な概念から少し外れた異常な姿の男性。

Aの表情は笑顔のままだが、俺は作り笑いの顔だとすぐに分かり怯えている様子が伝わってきた。

スタジオはざわつきどうなってるんだ？という空気感が漂っていると中、心配で中継のモニターを見ているとその男性に抱きつかれるA。

おい

誰か止めてくれ

そう心の中で願った。

そのままモニターは切れCMに入った。

新木「Aちゃんの事心配だね…」

俺の隣でそう話しかけてくださる新木優子ちゃん。

吉沢「はい…」

そう言いながら何か情報がこないか待っていると、俺のマネージャーがメモを渡しにやって来た。

吉沢「Aは？」

マネージャー「もうすぐ戻られます。詳しい事はメモに書いてます。CMあけるんで戻りますね」

そう言ってマネージャーが戻った頃、俺はメモの内容に目を通した。

『内田Aのマネージャーをしてます佐々木です。
内田さんが先程競技中に一般男性に襲われました。
本人は抱きつかれただけだと仰っています。
命に関わるような事は無かったのは幸いですが、精神的なダメージが大きいかと思います…
これは言わないでと言われましたが
控室に戻った際内田は震えながら泣いていました…。
しかし、番組には出続けたいとの希望なので私はスタジオから見守ります。』

渡されたメモを読み終えた頃、スタジオの脇からスタッフさんに囲まれて歩いてくるAの姿。

司会者の今田さんや島崎さんに挨拶をして元々の席に戻ったA。

きっと怖くてたまらなかっただろうに周りの方に対して笑顔を見せその場を和ませてる姿に、思わず抱きしめたくなった。