【刀剣乱舞】贋作の子天狗は本物になりたかった。【今剣】 (ページ6)

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彼の相棒ページ6

聞こえないふりをした。

本物であれば…なんて考えを振り払うように頭を1度左右に振ってから加州に手を引かれるままに【主】とやらが待つという部屋へとまたゆっくり歩き出した。

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『はい！また来ますね！主様！』

元気よく飛び出し、パタンと後ろ手に襖を閉める。

顔は見られなかったが、黒く艶やかな長い髪と小柄な体つきをした綺麗な人間だった。

神気も、とても綺麗で…氷のように透き通っていて……

そこまで考えて、急にズキリとした頭の痛みにフラリとよろめいた。

何か思い出したくない記憶を思い出してしまいそうで、僕はヨロリと壁に手をついた

__Aはとてもきれいなしんきをしていますね！みずのようにとうめいで、ゆきのようにまっしろです！！__

心から褒めているような。そんな嬉しそうな楽しそうな、そんな声。

これを言ったのは誰だ…

"彼”は綺麗で…長い、髪を……

？「今剣…か？」

ふと、聞き慣れた声に僕の思考は遮られた。

問われたのは自分と対をなす彼の名前。

はっとしたように、いつの間にやら俯きがちだった視線を声のした方向へ向ければ、見上げるような高身長。

明るいオレンジの頭髪をした彼は心配そうな顔で僕を見下ろしていた。