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「ここ、ですか?」
あまりにも住宅地に溶け込むツキノ寮…陽にぃたちが住んでいる寮。
「そうだよ。今日は気楽にしてってね」
人様の家に来て気楽だなんて…ましてや全員アイドルだなんて気を遣わざるを得ない状況。
緊張しているのも束の間、エレベーターに乗るとすぐに着いてしまった。
「ただいまー」
両手いっぱいに荷物を持たされた陽にぃがなだれ込むようにドアを開けた。
「お、お邪魔します…」
「おかえり…えっと、こんばんわ…」
出迎えてくれたのは繊細なハイトーンボイスの男の子だった。
「初めまして。日波Aっていいます。今日はお邪魔させていただきます」
「…わかった。僕は水無月涙。よろしくね」
「涙ー!よく自己紹介できたな!よしよし」
「…か、海、やめてよね」
照れたように下を向いた涙くん。
もしかして人見知りなのかな?アイドルにもいろいろあってすごい。
「涙何かあったの?」
「いっくん…!」
「あ、初めまして!日波Aさん、ですよね?陽と夜さんから聞いてます!俺、神無月郁です!よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね!」
落ち着いた感じの涙くんとは違って元気いっぱいというか男の子、って感じな郁くん。
「ちょ、早くリビング行こうぜ…荷物重いんだけど」
「大丈夫?陽、少し持とうか?」
「いや、大丈夫…」
陽にぃってば強がって…。
それにしてもそんなに買ったかな…?
陽にぃを見ると右手に紙袋4つと左手に大きめの袋2つ。
…かなり買ったね。
「じゃあ準備しようか」
隼さんの一声にみんながせっせと台所なりリビングなり向かった。
その隼さんはというとゆっくりソファでくつろいでいた。
やっぱり思う。
隼さんは一体何なんだ。
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作者名:塩キャラメル(□‐□)なのだよ | 作成日時:2016年9月1日 22時