20 『 Happy End 』 ページ22
｢ああ、もういいんですか？束の間の恋愛ごっこの時間だったのに｣
ナイフを受け取った私は柄を強く握った。
バカにしないでよ。
3年間バレーを通して私達は、人間はこれ程までの幸せを手にしてきた。
この手で、この舞台の幕を下ろしてあげるわ。
私はキッと国見を睨みつけると素早くナイフを突き刺した。
あっけに取られたように国見は刺さったナイフを見つめる。
｢してやられたなぁ…。
Aに殺されるなんて…ね｣
虚ろな目はガラス玉のように光をなくし、国見は息絶えた。
｢岩泉、行きましょう｣
｢おう｣
立ち上がって扉を開けたらそこには見慣れた光景。
青葉城西男子バレーボール部の部室の前だった。
｢…どういう事？｣
振り返ってみても先ほど出てきた部屋も扉もない。
｢行ってみるしかねぇだろ｣
｢…うん｣
顔を見合わせ、不安げながらも意を決してドアノブに手をかけた。
｢岩ちゃん！もー遅いよー！時間ギリギリー｣
｢八重野も遅かったなー、どうした？｣
｢お疲れ様です！｣
懐かしいチームメイトの姿があった。
…国見以外は。
ロッカーを見ても国見の名前はなく、誰1人として気にもしないようだ。
｢なぁ全員いるか？｣
｢岩泉…お前、さすがにまだ若い、若過ぎるぞ｣
遠まわしに聞くと認知症を疑われた。
部員全員でまわしている日誌を見てもどのページにも国見の名前はなかった。
｢終わったんだ｣
｢そうね｣
｢じゃあ、今日もバレーやりますか！｣
｢おう!!!!｣
主将の声に元気な部員の返事が聞こえる。
以前と変わらない日常に戻った。
悪魔のいない日常に―――
『 Happy End 』
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塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - ぷっちょレモン★さん» ありがとうございます！面白かったですか!?そそそそんな…ｯもう、嬉しすぎて、何て言えばいいのでしょうか…！と、とにかくありがとうございました！！ (2016年7月21日 16時) (
レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょレモン★ - 凄く面白いです！！塩キャラメル(□-□)なのだよさん憧れているのでとても面白かったです！ (2016年7月21日 8時) (レス) id: 1739a852fc (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - きらりさん» ありがとうございます！正直自分で意味わかってないですけどw楽しんでいただけたら良かったです！ (2016年6月30日 20時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
きらり - なるほど、このような解釈もあるのですね。とても楽しませていただきました。ありがとうございます！ (2016年6月30日 19時) (レス) id: 169d5d9e98 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - 白魔さん» おお！及川さんが殺 す時に主ちゃん笑う!!!!最ｯ高ですね!!!!wありがとうございます！ (2016年6月22日 22時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩キャラメル（□‐□）なのだよ | 作成日時：2016年4月28日 22時
