8話 【お願い 07】 ページ9
渋々立ち上がった駆は手を差し伸べて私を立たせた。
『不幸体質、発揮かな』
｢恋の馬鹿！あとでお昼奢って貰うんだから！｣
可愛いなぁ…とついつい笑ってしまう。
でもさっきのはカッコよかった、かな。
…頑張ったからいいか。
｢恋が騒ぐ前に戻ろ…!?｣
項垂れる駆が振り向いたその瞬間を狙って私は駆の頬にキスをした。
『…戻ろ』
｢ちょっと待って！｣
『な、…』
腕を引かれ、振り向くとしっかりと後頭部を包まれ唇にキスされた。
『え、あ、駆…？』
｢俺が全部したい…から…｣
そこまで言うと膝から崩れ落ちた。
『大丈夫？』
前髪で隠れてしまったので表情が伺えなくて気になる。
｢今俺の顔見ちゃダメ…｣
『お願い、って言わなかったから無効』
前髪を払うと真っ赤な顔をした駆。
その顔を見ていたら私も恥ずかしくなってきた。
｢だから見ちゃダメって…｣
『こっちも恥ずかしくなってきたじゃん…』
真っ赤な顔を見合わせどちらからともなく唇を重ねた。
｢『…戻ろう！』｣
見事に重なった声に私達は笑った。
｢恋が待ってるから戻ろうか｣
『そうだね！』
いつの間にか授業は終わっていて教室がある棟に近づくにつれて賑やかな声が聞こえてくる。
それに比べてこっちの棟は2人の足音だけが響いていた。
そんな中、口を開いの駆の方だった。
｢お願いってさ一生有効なのもいいの？｣
『そうだなぁ…内容によるかな』
じゃあさ、と私の手を握って足を止めた。
｢ずっと俺の隣にいてください｣
『…はい』
キュッと胸の奥を鷲掴みにされたような感じがした。
嬉し涙をぐっと堪えて私は笑って返事をした。
お願い07 【隣】
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ゆき - 続きは、書かないんですか？ 始様と春さん、札幌！いいなぁ〜 (2017年1月15日 12時) (
レス) id: b658579deb (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ツキウタ。ＲＩＦＥ♪短編集 …です。 (2017年1月10日 7時) (レス) id: 8091503d99 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - ゆきさん» いえいえ！ おお、見に行きますよ！難しいですよね…(占ツク歴4年目w) (2017年1月9日 23時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 実は私、小説をかきはじめました。難しいですね(´･_･`) (2017年1月9日 21時) (レス) id: 8091503d99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ありがとうございますT^T (2017年1月9日 21時) (レス) id: 8091503d99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩キャラメル（□‐□）なのだよ | 作成日時：2016年12月24日 23時
