【ツキウタ。】チュキウタ。 (ページ6)

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4月のミステリアスページ6

｢葵ー｣

｢なに、新？｣

｢さっき恋がな、｣

表情や喋り方、テンションも変えずに色んな話をする新くん。
彼はミステリアスの真骨頂と言っても過言ではないだろう。

美少年なのにミステリアスとか…気になって仕方ない！

そうこうしてるうちにお昼寝タイムがやって来た。
私も寝たいよ。

｢…見に行ってみようか｣

｢大先生、私が行きます！｣

｢お、おう。いつになく張り切ってんな｣

｢今日はミッションがあるので、さらば｣

引き止められる前にミッション開始！
案の定、後ろから大先生の声がしてるけど聞こえない聞こえない。

｢どこで寝てるんだ、新くんは｣

みんなは大体、ホールの真ん中に円を作るように集まってるんだけど…

｢居ないとは…｣

みんなと仲良しだよね、新くんって！
1人でいることってそんなにないよね！？
どこだよ、あの天使は！！←

｢あ…｣

見つけたんだけど…どういう状況なのこれは。
なんで新くんは顔に絵本乗せてるのさ。
寝落ちしたのかな、うん、きっとそうだ。
私が寝顔を拝みに来ることを予測したわけではないだろう。

｢新く～ん…ちょっとごめんねぇ｣

こっそりと絵本を手に取る。
起きないように慎重に…もう少しでミッションクリアだ、私。

｢ふっ…なに、これは私への挑戦だよね…ふふっ｣

絵本を退かしたその下には…
寝癖が素晴らしくアート的な新くんがいた。
笑わずには居られず、私はさっ、と本を戻し先生ルームへ直行。

～先生ルーム～

｢ふっ…あはははっ｣

｢雪染さん！？どうしましたか！？｣

｢いや、奏先生…とりあえず新くんの様子を見てきてください｣

｢…？わかりました｣

そして戻ってきた奏先生。
奏先生はこれまで見たことないような笑顔だった。

ミステリアス美少年は寝癖までミステリアスだった(真顔)