【ツキウタ。】チュキウタ。 (ページ11)

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8月のゲナウページ11

｢はよー！夜早く来いよー｣

突然だが赤色の髪が栄える男の子が元気に走ってきたぞ、これは抱きとめるしかないよな！

｢さぁ来い、陽くん！｣

｢大先生ー｣

｢嘘だろ！？｣

私の横を駆け抜けて行きやがった…泣いちゃう。
後からやってきた夜くんを捕まえて抱きしめる。

｢夜くんはどっち？｣

ニッコリと笑って問うと夜くんは目を逸らして戸惑った様子。

｢え、えっと……｣

｢あーごめんね、何でもないよ！｣

無理やり言わせるのも何だと思って離してあげる。
すると小さな手でぎゅっと手を握られ恥ずかしそうに笑った天使(夜くん)。

｢雪染先生が…好き…です！｣

｢…あ、ありがと…ｯ｣

はぁぁああ…天使尊い!!!
辛うじて感謝の言葉が出てきたことに驚きだ。

｢…おい、夜早く来いって｣

｢あ、うん。今行くよ！｣

いつの間にか後ろにいた陽くんは何か怒ってる？
夜くんが隣に駆け寄るとチラリと陽くんは私を見てぶっきらぼうに言い放った。

｢俺だって…雪染先生…好きだからな！｣

｢…ｯ!!!｣

｢もう行くぞ！隼が呼んでた｣

｢ゲナウ…尊い…辛いよ…｣

魂抜けかけた、ツンデレか、そうなのか？
一体全体どうしてうちの園児はこんなに可愛いんだろう。

｢みんな大好き…｣

～先生ルーム～

｢私大先生よりも人気ですって、ふふふ｣

｢あぁそりゃ良かったな！｣

心底どうでもいいような顔してるけど大先生ってば本当は悔しいくせに！

｢ありがとう、奏先生！大好き！｣

｢いえいえ、もう転ばないようにするですよ、駆くん｣

｢奏先生、新が｣

｢はい、今行きますよ、葵くん｣

奏先生の支持力やべぇ…

｢あれは勝てない｣

｢どんまい｣

な、慰めの言葉は爆笑しながら言うものではありません!!!