【 HQ】Happy Birthday. My honey.← (ページ5)

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あと7日！？ページ5

朝練も終わり、良いサプライズ企画を考えついた私は企画書を書いていた。
形だけでも！

｢えーっと、はい！どうですか？｣

｢よくやった、柊ちゃん｣

｢上司か｣

｢いや、年上だから上司だよ？！｣

｢年齢は社会に通用しませーん｣

くっ…とか言葉につまる及川さんと後ろの3年生ズ。
並ばれると本当、怖い。
威圧感？ていうより存在感あり過ぎて怖い。

｢よくまぁ考えたねぇ｣

｢親のおかげですね！｣

｢お母さん方の了承は？｣

｢…今します｣

｢今かいな！｣

｢ナイスツッコミ花巻さん！｣

イエーイ、とハイタッチ。
あ、そうだった、あんまり仲良くしちゃダメなんだった。
危ない、危ないと思いながらスマホを出した。
お母さん、っと…。

柊:お母さん、ちょっとご相談が…

ママ:どうしたの？？

柊:実はですね…

･

･

･

ママ:そういう事なら任せて！パパにも言って準備してもらうから！

柊:(*´︶`*)♡Thanks!

｢てなわけで、大丈夫です！｣

主に親の力も必要な企画だったから安心した。
ずっと不思議そうな顔をしていた松川さんが口を開いた。

｢でもなんでこの企画？｣

｢理由ですか？そうですね…身近にいる人の大切さ、です｣

｢でもこんな大掛かりじゃなくてもいいんじゃね？｣

｢大掛かりでいいんですよ。1年に１回の特別な日ですから。それに私自身、もし英がそうなったらって思うと冷静じゃいられなくなります｣

｢…そっか｣

本当、よく考えた、と納得したように笑った松川さん。
これで半分位は準備は出来たから…

｢金田一君にも協力してもらおうかな｣

｢国見と仲いいからな｣

｢うんうん、良いんじゃない？｣

よし、とスマホをまた持った。

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

｢うわー！｣

｢予鈴鳴っちゃったね｣

｢じゃあ、後は休み時間の合間にスマホでな｣

｢はい！また！｣

ここからそう遠くない教室に小走りで向かう。
何食わぬ顔で席に着き、平凡に授業を受け、休み時間まで過ごす。

この平凡がなくなった時に人は平凡こそが幸せだと気付き、嘆くんだ。

ごめんね、英。
私は盛大な嘘をつく。