あと5日!? ページ7
今日は朝練がなく、遅く起き、ゆっくり登校した。
いつもと変わらない何気ない1日だろう、と席についた。
キーンコーンカーンコーン
遅い、遅過ぎる。
予鈴が鳴っても来ないA。
休みの連絡もない。
寝坊でもしたのだろうか…それとも何かに…。
いやいや、縁起でもない…まさか、ね。
「席につけ…皆、落ち着いて聞いてくれ」
担任と学年主任が教室に入ってくるなり張り詰めた空気が流れた。
……そんなわけ、ないよな。
「今日、柊は休みだ」
一斉にAの席に目を向ける。
こんな空気の中、言う事は唯1つ。
「今朝、事故にあった」
…嘘だ嘘だ嘘だ。
全員が息を呑み、俯いた。
「今の所、意識は戻っていない。残り1週間程で2年生になるお前らだ。急に言われても状況が飲み込めないかもしれんが、あまり口外するな…」
「今日は…自習だ」
ガタンッとドアが閉まる音が虚しくなった。
昨日まで普通だったじゃん。
なんで…なんで居なくなるんだよ…。
ずっと一緒って言ったよな。
頼むから…また…隣で笑っててよ…。
A…!
「…み、国見…!おい!」
「え…あ、金田一…」
「大丈夫だって。Aはお前を1人にするようなやつじゃないだろ?絶対また戻って来る」
「そう…だな…」
「あと、今日は部活休め。及川さんには言っておくから」
「ありがとう…保健室、行ってくる」
体調が優れない。
眩暈がする。
考えることさえも放棄したい。
Aが居ない生活なんて、考えたくも無い。
俺にはAが居ないとダメなんだ…。
誰も居ない保健室に俺は1人、ベットに寝転がって泣いていた。
「A…」
ツー、と流れた涙がじんわりと頬を濡らす。
もっと痛かっただろうな…なんで、俺じゃないんだろうな。
「ごめん…変われなくて…」
・
・
・
「やっぱりこのサプライズは国見の精神がやられるって」
「でも柊ちゃんのお願いなんだよ?」
「だからって!」
「好きな人の為に動いてるっていうのに邪魔するの!?」
「これじゃあ意味無いだろ!」
「あと5日、5日だから…待ってよ!」
及川さんと岩泉さんの悲痛な声を聞いているものは誰も居なかった。
「英…もう少し、頑張って」
病室の少女の声もまた、慌ただしい病院の騒音にかき消された。
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - ちょこしゅー。さん» もちろん覚えてますよ!日替わりの王様ゲームでツッキーとやっくんをリクさせていただいた方ですね?!励みに頑張ります! (2016年3月17日 14時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこしゅー。(プロフ) - 塩キャラメル(□-□)なのだよさん» 覚えてますか!?ちょこしゅー。です!!更新頑張ってくださいね! (2016年3月17日 10時) (レス) id: 11a73bf221 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - 下のコメント気にしないでください、できましたww (2016年3月16日 19時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙画像が載せられなくて怒り狂いそうw頑張ったのに…!! (2016年3月15日 21時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:塩キャラメル(□‐□)なのだよ | 作成日時:2016年3月15日 6時