セブチの神話【男主】 (ページ10)

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モーニングページ10

(SGside)

ピピピッというスマホのアラーム音で目が覚める。

時刻は10:00。オフの日は基本、この時間に起きる。

ベッドから出て寝癖も直さずに、僕の可愛い弟の部屋へ向かった。

静かに部屋へ入ると、ベッドの中ですやすやと眠っているエルムが目に入る。

他のメンバーより少し長い髪は絹のようで、指を通したくなる。

流石「神話」。眠っていてもその美貌が損なわれることは無い。

細い肩に手を置いて、エルムの体を揺する。

SG「エルム〜朝だよ〜、ヒョンとモーニング行こう〜」

『んん〜…ひょん、』

SG「ふふ、眠そう…笑昨日も遅くまでメイキングしてたの？」

『うん…』

エルムは毎晩、ノートにラップの歌詞を思い付いた分だけ書き起こして寝る。

元は韓国語の勉強でノートを使っていたらしいけど、今はその延長でメイキングノートになっているみたい。

テーブルに置いてあるノートをパラパラとめくると、黒く見えるぐらいびっしりと文字が並んでいた。

凄いな、と感心する。

当の本人は目こそ開いているが、まだ眠いのかぼんやりとしている。

僕の手をにぎにぎして、ぽやっとした顔で寝転んでいる。

SG「ほら、ヒョンとモーニング行こう？早くしないと終わっちゃう」

『ん…はぁーい』

おねむなエルムは一段と可愛い。

パシャリと1枚写真を撮る。

『もぉー、また撮ったの〜？』

SG「うん、つい可愛くて」

『寝起きはかっこよくないじゃーん…』

SG「可愛いんだって笑」

『もー…ヒョン、僕のこと大好きだねほんと』

SG「もちろん、大好きだよ」

まだごろごろしてるエルムにぎゅっと抱きつく。

すると、ガチャリと部屋のドアが開いた。

JH「ウリエギ〜…ってあれ、スングァナもいる」

SG「ジョンハニヒョン、おはよう」

『おはよう〜』

JH「おはよう。なに、可愛いことしてるね？2人とも」

ジョンハニヒョンが僕の向かい側に腰掛ける。

まるで母のような優しい目で見つめ、僕とエルムの頭を撫でる。

SG「おねむなエルムがすごく可愛いの」

JH「ふふ、おねむなの？エルム。また夜更かし？」

『ちょっとだけだよ』

SG「ジョンハニヒョンもモーニング行く？」

JH「行きたい！丁度誘おうと思ってたんだよ」

SG「だって！エルム、起きよう」

『はい〜』

よっこいせ、とお年寄りみたいなことを言いながら、エルムが体を起こす。

僕らもそれに続いて、モーニングへ出かける支度を始めた。