46話 ページ5
会議室のドアを開くと、執事が待っていた。
執事「サナ様、待っていました。今後の決断を」
「そうね………私…この国を我々国の領土にしたいの」
shp「えっ」
wi「は？」
mr「…………」
執事「何故です？」
「それは勿論、私が我々国の幹部だからよ。私はこの国を継ぐ後継者でもあるけど、私にはそんな事が出来ない……この国の王になったとしても我々国の幹部ではなくなる。私はこのまま我々国の幹部でいたいから」
shp「サナさん、それグルッペンさんに言ってんすか？」
「言ってないよ？グルさんなら了承してくれそうだけど……トンちは逆に頭を抱えそうね」
shp「トントンさんなら大丈夫やない？徹夜しそうで心配やけど」
「それはそうだねw徹夜してたら、無理やり寝かせて私が手伝うし」
wi「サナ！」
「何？」
wi「いいのか？戦争になるぞ！この国は元々シリオン王国の1部………幾ら政略結婚相手と言えども、父が黙ってないぞ？」
「私は良いよ、戦争になっても……戦争を、望んでいる訳では無いけど、政略結婚なんてしたくないし……今の私にはこれしか出来ないから」
wi「……………」
「グルさんには私が言っておくから、ウィリアム王子はお父様に伝えておいてください」
ウィリアムはずっと黙ったままだった。彼女の事が好きで、やっと会えたと思ったら、我々国の領土となり、メーレン王国との戦争………言い換えれば戦争最強とも呼ばれる我々国と戦争する事になる。
そうなれば、シリオン王国は負けてしまうから………
ウィリアムはその日のうちにシリオン王国に戻った。馬車に揺られながら、ウィリアムは思う。
wi(出来ればサナと敵対したくない……久しぶりに会って、大人びていて驚いたがあまり変わってはいなかった。いや、彼女は変わっていた。嫌われるのは嫌！でも嫌われるより、敵対するのがもっと嫌だ。だけどこの事は父に、ご報告しなければ……)
ウィリアムは馬車に乗っている間、複雑な気持ちでいっぱいだった。
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作者名：harurua | 作成日時：2023年5月16日 12時
