53話 ページ13
暗殺者r「くらだねぇ〜……お前が言ってることが分かねんねぇーわ」
最後の言葉を言い終わる前に、暗殺者はサナに向けて、ナイフを投げた。
サナは何も言い返さないまま、飛んでくるナイフを避け、暗殺者と近距離になる。
やはり相手は暗殺者……ナイフで刺そうとしても、避けられる。
サナは女でありながら、身体能力も高い。蹴りとナイフの2つの合わせ技で、攻撃をする。
が、暗殺者も手慣れている。攻撃を躱し、サナへと攻撃に手を伸ばす。伸ばした手にはナイフが握られている。
サナは避ける間もなく、腹部にナイフが突き付けられる。そこから、赤い液体が出ていることは見れば分かってしまう。
「ッ〜〜〜」
wi「サナ！？」
「来ないで！！私は…だい……じょう、ぶだか、ら」
wi「何を言ってるんだ！？腹から血が……それにそれ以上動くと……」
「私が…うご、け…なく…なると、ウィリアム…が、あぶ、ない……でしょ……？私達、幹部は戦えない…人を……守るんだか…ら。いくら…私が、怪我を…しようが……動かないと……守れない……だから、わたし…は、戦うの」
サナはそう言い、力を振り絞り、ナイフを構えて、暗殺者へと攻撃しに行く。
ウィリアムは不安そうにサナの事を見ていた。
暗殺者r「怪我しているお前の攻撃なんざ、当たる訳が無い！」
その言葉を聞いたサナは、口角が上がる。
暗殺者r「何故、笑う？本当の事では無いか！？」
「貴方は勝った気になっている様だけど、まだ決着は着いてないでしょ？」
その瞬間、サナは軍服の後ろポケットから、短銃を出し、暗殺者に向ける。
なるべく、構える時間を短くしたサナはそのまま撃った。銃から放たれた銃弾は暗殺者の心臓へと貫き、暗殺者は倒れる。
その時、丁度シリオン王国が白旗を上げたとインカムから聞こえた。その後、サナは倒れて、意識を失った。
ウィリアムが駆け寄り、何度もサナを呼んだが、返事が無い事を知って、急いでインカムの電源を入れたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：harurua | 作成日時：2023年5月16日 12時
