遊戯王の短編集だZE☆【遊戯王】 (ページ10)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:7,856 hit

▼ ページ10

『ュ、ユユユ、ユーリ、！？！』

余りの出来事に驚く他ない。
俺は金魚の様に口をパクパクさせながら混乱する。

ユーリ｢何。
もしかして初めてされた、とか？｣

そう言いながら首をツッーと指でなぞる。

『…っ』

ユーリ｢…このチョーカー邪魔なんだよね｣

このチョーカーは遊矢からのプレゼント。
確か誕生日に貰った記憶がある。

スルッ

ユーリは躊躇なく俺のチョーカーを取る。

『ぁ、』

ユーリ｢…｣

ガリッ

『っ゛ぁ…！』
首に痛みが走る。

ユーリ｢しっ。

声、聞こえちゃうよ？｣

そう言いながら俺の口を塞ぐ。

『んんー！？』

ユーリ｢それに、君の声を聞いていいのは僕だけだから。

いいなぁ、遊矢は。遊花の幼馴染みで

いっつも傍にいてさ。

ずるいなぁ。｣

まるで独り言の様に、ポツリポツリと言葉を放つユーリ

ユーリ｢ねえ、遊花｣

『？』

口から手を離し、今度は両手で俺の顔を優しく触る。

目の前にはさっきとは違う優しい紫色の瞳

ユーリ｢僕の傍にいて欲しい

なんて

我が儘なの、かな｣

少し泣きそうな声
何故か昔の俺にそっくりで

『、我が儘なんかじゃないさ』

ユーリ｢ぇ…？｣

『この俺は誰だと思ってるんだ？

俺は遊花様だぞ！！
誰がお前の傍に居られない、だって？

何言ってんだ！
今、此処に居るだろう？

だからさ、そんな顔。すんなよ』

さっき奮闘した事でネクタイが緩んだ様でスルッと解けた。

俺はユーリの頭をふわっと優しく撫でた。

ユーリ｢！｣

突然の事で驚いているユーリ
これは俺が遊戯兄さんにされたこと

ユーリ｢……やっぱり君は面白いね｣

『よしよし！さてっと！そろそろ出ても…』

俺が今度こそ扉を開けようとした時

ちゅ

小さなリップ音

頬に感触

『う、うわぁああああああああああああ！！！！！』

状況を理解してしまった俺は羞恥心で無意識に扉を開けてユーリからチョーカーを奪い、走って逃げ出した。

ユーリ｢……ネクタイ……｣

僕の手元には遊花の黄色いネクタイ

ユーリ｢……貰っとくよ｣
そう言って僕もロッカーから出た。

オマケ

遊矢｢あ、遊花！どこ行って…って、ネクタイは？｣

『お、俺のファンにあげたんだ！！！』

必死に隠そうと頑張った遊花でした。

.