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「へぇ、こんな場所あったんスね」
外の喧騒が聞こえるほどの静かな部屋。女の子たちから隠れる時にも使えそうだな、なんて思いながら辺りを見回す。
Aっちが連れてきてくれたのは、なんの変哲もない空き教室だった。
「廊下の端にあるから皆あんまり来ないし、1人になりたい時に来るんだ〜」
Aっちは机をくっつけて、そのまま椅子に腰掛けた。向かい合うようにオレも座る。
「でも、空き教室の使用って許可いるんじゃ？」
「……内緒だよ？」
「Aっちのこんな悪い顔初めて見た」
内緒、かぁ。
「……知ってるのオレだけ？」
「うん。だからこの場所割れたり、怒られたら黄瀬くんってわかるからね」
「そっか」
「今脅してるんだけど気づいてる？」
ーーオレだけ。
その四文字がどうしようもなく嬉しくて、机に顔を突っ伏した。顔が熱くなっていくのが自分でもわかる。
あー、好きだな……。ほんと、どうしようもないくらい。
……Aはこんなオレに幻滅するのかな。
伏せた顔を少し上げて、Aっちの顔を見た。
「えい」
「いだっ！ 何すんスか！？」
「でこぴん。黄瀬くんがまた自分の世界入ってたから」
「、ハイ……」
おでこをさすりながら、またにやけてしまう。学校にいるのに2人きりみたいだ。
「あのさ」
「？」
「黄瀬くん、青峰くんと何かあった？」
その名前を聞いてオレは現実に引き戻された。
やっぱり、その話なんだ。別れなきゃ、いけないんだ。
きゅっと胸が締め付けられる。しまった喉の奥から振り絞るように声を出した。
「……それが話したいこと？」
「うん」
「、別に何もないスけど」
「え、でも朝練中もずっと青峰くんのこと見てたし、ため息つく回数も多いし、教室でもずっとたそがれてるし、私のことも避けるし」
「なっ、そんなトコまで見てたんスか！？」
「これでもマネージャーだからね！」
Aは自慢げに鼻を鳴らす。いや可愛いけど。
めっちゃオレのこと見てくれてる、のは嬉しい、けど。
でも。
「おおよそ検討はついてる。妬いちゃったんでしょ？」
「！？」
あのバカみたいに鈍感なAっちが今日は妙に鋭かった。明日は雪かもしれない。
オレの顔をAはじっと見据えた。いや、可愛いけど。
「黄瀬くんにとっておきの情報を教えてあげる」
「？？？」
「青峰くんは、彼女いないよ！」
「ーーはぁ？？」
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えの(プロフ) - hamoさん» こちらこそリクエストありがとうございました。感想まで頂けると思わなかったので、嬉しいです涙。更新頻度は遅くなりますが、細々と書いていこうと思うのでお付き合い頂けると幸いです☺︎ (3月6日 0時) (
レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - リク書いていただいてありがとうございました……！本当に全てにおいて最高でした！！青峰くんのいいところがたくさん出ててますます青峰くんのことが好きになりました！！続け方も天才です！！次も楽しみにしてます！！！がんばってください！！！ (1月9日 9時) (レス) @page42 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - ななさん» ななさんコメントありがとうございます！私もそんな黄瀬くんを書くのが好きなのでご期待に添えるように頑張ります。セリフも甘々で素敵ですね！引き続きよろしくお願いします☺︎ (1月8日 2時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初コメ失礼します！黄瀬涼太でヤキモチやいて甘えてくるシチュがみたいです、、俺が誰より〇〇のこと好きなのに的なこと言ってたらすごい嬉しいです… (1月4日 23時) (レス) @page37 id: b78e46be6f (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - hamoさん» 早速のリクエストありがとうございます！2人きりで部室はロマンチックですね。素敵な青峰くんになるように善処致します。引き続きよろしくお願いします☺︎ (12月21日 0時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えの | 作成日時：2022年10月17日 1時
