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「心配になるって、何が？」
「それ言わせる！？ ……フツーに、なんか俺といるより紫っちといる方が楽しいのかな、とか」
いや、違う。
恋愛的な嫉妬ではなく、生活サイクル的にクラスに馴染めてない不安があるんじゃないか。
さっきも誰かを探すように教室を見回して、安心するようにこちらに向かってきていた。
器用な人だからこそ拠り所がないのかもしれない。
彼の生い立ちを勝手に想像してきゅっと心が締め付けられる。
「ーーどっちがどうとかじゃないよ！
黄瀬の頑張りは紫原くんももちろん、私もずっと見てるし、これからも隣で見ていたいって思うよ」
あ、でも席替えあったら隣じゃなくなるか。
「……そっか。Aっちがそう言ってくれるならもっと頑張れる」
「でも頑張りすぎて倒れないか心配。大丈夫？」
「大丈夫っス！ 今はただ目の前のこと頑張ってAっちのこと養えるくらい稼ぐっス！」
「養うとか大袈裟だな〜」
隣で力こぶを見せるような仕草をする黄瀬くんを見て思わず笑みがこぼれる。
ーー友情だ！
胸を撫で下ろす。叱咤激励、お互いのことを高めあう。少年漫画で何度も見たやりとりだ。
「黄瀬！ さっきから橙野の邪魔ばかりして……この問題を解いてみろ！」
「え〜！」
「よくある先生キャラ貫くな〜理科の先生」
漫画に憧れて先生になったというんだから黄瀬くんのような生徒は教師としてのやり甲斐があるのだろう。
「え、えーと……赤血球！」
「の、働きは？」
「あ、赤司っちの髪色を，赤くする……？」
「あれ血液なわけないだろ、赤司に怒られろ」
「いや、その、あれっス！ 別に赤司っちが出血してるんじゃなくて返り血っス！！」
「もっとダメだろ」
斜め上の回答を連発する黄瀬くんに次第に生徒の笑い声が聞こえ始める。
私と紫原くんも視線を交わし、珍回答を繰り返す黄瀬くんを見て笑い合う。
「あー！ もういい、わかった！ 座れ！」
先生が諦めて投げ出したところでクラスは爆笑の渦に包まれた。
その後黄瀬君の珍回答を晒しながら解説をしていく。
「うー……、Aっちの前で恥ずかしいとこ見せちゃったッス……」
「大丈夫、面白かったよ！」
「俺は真面目に答えたつもりなんスけど！」
「困ってる黄瀬くん、可愛いね」
「ねーもう、揶揄わないでよAっち〜……」
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えの(プロフ) - hamoさん» こちらこそリクエストありがとうございました。感想まで頂けると思わなかったので、嬉しいです涙。更新頻度は遅くなりますが、細々と書いていこうと思うのでお付き合い頂けると幸いです☺︎ (3月6日 0時) (
レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - リク書いていただいてありがとうございました……！本当に全てにおいて最高でした！！青峰くんのいいところがたくさん出ててますます青峰くんのことが好きになりました！！続け方も天才です！！次も楽しみにしてます！！！がんばってください！！！ (1月9日 9時) (レス) @page42 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - ななさん» ななさんコメントありがとうございます！私もそんな黄瀬くんを書くのが好きなのでご期待に添えるように頑張ります。セリフも甘々で素敵ですね！引き続きよろしくお願いします☺︎ (1月8日 2時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初コメ失礼します！黄瀬涼太でヤキモチやいて甘えてくるシチュがみたいです、、俺が誰より〇〇のこと好きなのに的なこと言ってたらすごい嬉しいです… (1月4日 23時) (レス) @page37 id: b78e46be6f (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - hamoさん» 早速のリクエストありがとうございます！2人きりで部室はロマンチックですね。素敵な青峰くんになるように善処致します。引き続きよろしくお願いします☺︎ (12月21日 0時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えの | 作成日時：2022年10月17日 1時
