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開始時間は遅れながらも、部活動はいつも通り行われた。
虹村主将の「各自クールダウン！」の掛け声を契機に、彼らは息を整える。
私は部員にタオルを配る傍ら、緑間くんを見かける。鞄の中から借りていたものを取り出して、彼に駆け寄った。
「緑間くん！ タオルどーぞ」
「む、……ありがとう」
「それと体育着も！ さっきはちょっと立て込んでて渡せなかったから……」
聞き込み調査の時は時間も限られてたからね。
私が感謝を伝えると、緑間くんは渡したタオルで汗を拭いながらなんでもないことのように口を開いた。
「気にする必要はないのだよ。それに、帰りは一緒なのだからその時に返せばいいのだよ」
「それもそっか」
帰りは緑間くんが送ってくれてるもんね、と気の抜けた笑いをこぼす。
ーー実を言うと、私は両親の海外転勤をきっかけに中学生にして1人暮らしをしている。
(なんだか漫画の主人公みたいで嬉しいけど、実際は防犯面や金銭面でカツカツなのであまり他言はしていない。)
そんな私の暮らしをサポートしてくれているのが、幼馴染みの緑間くんとその一家だ。
女の子が1人で夜道を歩くのは危ないからと、緑間くんママの計らいで、中学に上がってからはずっと一緒に帰っている。
「あ、でも。今日は紫原くんと黄瀬くんとコンビニ寄って帰るから先帰ってていいよ！」
「……紫原と黄瀬？」
緑間くんは2人の名前を繰り返すように呟いて、顔を顰めた。
こういう友達との寄り道はいつも緑間くんに報告しているけど、なんか言いたげだ。
「……俺も行くのだよ」
「え！？」
「何か問題があるのか？」
「えっと、うーん、紫原くんと黄瀬くんに聞いてみるね」
寄り道なんて珍しい。
レギュラーと仲良くなると勝率が上がる＝人事尽くせるからかな？
すると、タイミングよく、件の2人が軽口を叩き合いながらこちらへと近寄ってきた。
「Aっちー！ すぐ着替えてくるから待ってて〜！」
「えー、黄瀬ちん本当に来んの？」
「なんで嫌そうなんスか！ 紫原っちこそ今日疲れてんじゃないスか？ 今日は早めに帰ってもーー」
「あ、2人とも！ 今日、緑間くんも一緒でいい？」
「「？」」
彼らは揃って、不思議そうに私を見つめ返した。
何かを言いかける2人に、私は食い気味に言葉を呈す。
「2人と仲良くなりたいらしくって」
「緑間っちが！？」「ミドチンが〜？」
「！？」
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えの(プロフ) - hamoさん» こちらこそリクエストありがとうございました。感想まで頂けると思わなかったので、嬉しいです涙。更新頻度は遅くなりますが、細々と書いていこうと思うのでお付き合い頂けると幸いです☺︎ (3月6日 0時) (
レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - リク書いていただいてありがとうございました……！本当に全てにおいて最高でした！！青峰くんのいいところがたくさん出ててますます青峰くんのことが好きになりました！！続け方も天才です！！次も楽しみにしてます！！！がんばってください！！！ (1月9日 9時) (レス) @page42 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - ななさん» ななさんコメントありがとうございます！私もそんな黄瀬くんを書くのが好きなのでご期待に添えるように頑張ります。セリフも甘々で素敵ですね！引き続きよろしくお願いします☺︎ (1月8日 2時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初コメ失礼します！黄瀬涼太でヤキモチやいて甘えてくるシチュがみたいです、、俺が誰より〇〇のこと好きなのに的なこと言ってたらすごい嬉しいです… (1月4日 23時) (レス) @page37 id: b78e46be6f (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - hamoさん» 早速のリクエストありがとうございます！2人きりで部室はロマンチックですね。素敵な青峰くんになるように善処致します。引き続きよろしくお願いします☺︎ (12月21日 0時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えの | 作成日時：2022年10月17日 1時
