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「赤司くん！ どうしてここに？」
何処かへの移動中だったのか、ファイルを幾つか抱えた様子だった。
黒子くんに「急に起き上がると危ないですよ」と心配されながら赤司くんに尋ねる。
「偶然だよ。部室に向かう途中で2人を見かけてね。……具合が悪いのか？」
「、さっきまでは少し。でも今は凄く元気！」
「そうか。それなら良かった」
黒子くんにもおかげで元気になったよ、とフォローをしながら私は赤司くんに話しかける。
「そのファイル、部室まで持ってくの？」
「あぁ」
「手伝うよ！」
「？ いや、流石に体調の整わない相手に無理をさせるわけには……」
「なんか今日助けられてばっかりで誰かを助けたい気分なの」
私は黒子くんには悟られないように背中を見せながら、赤司くんの方を見て「お願い助けて！」という気持ちを込めてじっと見つめた。
赤司くんなら絶対に気づいてくれる！
「……分かった、それなら、そのまま保健室に一度寄ろう。何かあっても大変だ。黒子もそれでいいか？」
「……はい、赤司くんが付き添ってもらえるなら安心です。よろしくお願いします」
黒子くんの方を見ると、さながら雨に打たれた子犬のように落ち込んでいるのがわかる。
ーー駄目だ、ここで情をかけたら状況は悪化する。
……でも、あれだけ真摯に向き合ってくれた相手に冷たくなんてできる？
「黒子くん！ ありがとう！」
私は今だけ知らないふりをして、黒子くんにハグをした。
できるだけいつものように友達らしく。
素直な気持ちだけ、嘘はないように伝えるべきだ。
「さっきのこと意識しちゃって一緒にいると緊張しちゃうから……。嫌いになったわけじゃないからね？」
赤司くんには聞かれないように、私は耳元で黒子くんに囁いた。
黒子くんは分かりやすく安心した表情で頷いた。
「息つく暇もなかったよね、そのコロッケパン、凄く美味しかったからゆっくり食べて！」
私たちは黒子くんに手を振って、その場を後にした。
※
中庭を抜けて校舎内に入ると張り詰めた糸が切れるように、大きなため息をついた。
「A、何かあったのか？」
「うん、実は……」
その言葉の先を言い淀んだ。
これは黒子くんと私の問題で、いくら赤司くんとはいえ言うべきじゃないかもしれない。
付き合ってないだけじゃなく、勘違いしていたことまで周りに知られるなんてきっと辛い思いをする。
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えの(プロフ) - hamoさん» こちらこそリクエストありがとうございました。感想まで頂けると思わなかったので、嬉しいです涙。更新頻度は遅くなりますが、細々と書いていこうと思うのでお付き合い頂けると幸いです☺︎ (3月6日 0時) (
レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - リク書いていただいてありがとうございました……！本当に全てにおいて最高でした！！青峰くんのいいところがたくさん出ててますます青峰くんのことが好きになりました！！続け方も天才です！！次も楽しみにしてます！！！がんばってください！！！ (1月9日 9時) (レス) @page42 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - ななさん» ななさんコメントありがとうございます！私もそんな黄瀬くんを書くのが好きなのでご期待に添えるように頑張ります。セリフも甘々で素敵ですね！引き続きよろしくお願いします☺︎ (1月8日 2時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初コメ失礼します！黄瀬涼太でヤキモチやいて甘えてくるシチュがみたいです、、俺が誰より〇〇のこと好きなのに的なこと言ってたらすごい嬉しいです… (1月4日 23時) (レス) @page37 id: b78e46be6f (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - hamoさん» 早速のリクエストありがとうございます！2人きりで部室はロマンチックですね。素敵な青峰くんになるように善処致します。引き続きよろしくお願いします☺︎ (12月21日 0時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えの | 作成日時：2022年10月17日 1時
