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「ーー美味しい！！」
「良かったです。どんな感じですか？」
「えーっと、サクサクの衣の食感と甘いじゃがいものハーモニーって感じで、カレー粉？ が入ってるのかな、結構肉じゃがみたいな味を、ふわふわのパンが支えてて……」
「ふふっ」
後ろから堪えきれないというような笑い声が聞こえた。
「あ！ 黒子くん今笑ったでしょ」
「、はい。あまりにも必死に伝えてくれるので、可愛らしくってつい」
「もー、こっちは素人なんだよ〜」
「でもAさんの美味しいって気持ちが伝わってきました」
「うん！ そりゃすっごく美味しいもん！」
後ろで頑張ってくれているのは分かっていても、食べる手を止められず、つい半分くらいまで食べてしまった。
なんか今日ってあんまついてない気がするなぁ、せっかく運気補正してるのに。
その時、ハッと今日のラッキーアイテムを思い出す。
「そうだ！ 裁縫道具！ ちっちゃいやつだけど、ハサミあったかも」
胸ポケットにしまった裁縫道具を私は取り出して、中を開いた。
あった！
小さいとはいえ、これなら私の髪を切れるはず。
「黒子くん、これで髪切っちゃって！」
「えっ」
「数センチなんてすぐ伸びるよ、遠慮なく！」
「でも……。分かりました、ありがとうございます」
黒子くんは渋々と言った様子で裁縫用の小さなハサミを受け取る。
パチンという断ち切る音がして、引っ張られているような感覚から解き放たれた。
「ありがとう！ ーーって、ボタンが！」
振り向くと、黒子くんのシャツのボタンが外れていた。
慌てて自分の髪を見ても、どこにも不揃いな所はない。
「はい。流石に、女性の髪を切るのは憚られたので」
なんて事でもない、というように鋏を差し出す黒子くん。
一応は受け取るものの、自分の髪の毛を切られたほうが気が楽だ。
「どうしよう、替えのシャツとかないよね？」
「ないですけど……。それ貸してもらえれば自分でできます」
それ、と言って黒子くんが視線を送るのは裁縫道具だった。
「！ そっか、縫えばいいんだ！ 今度こそ私が借りを返す番だよ、脱いで！」
「……随分大胆ですね」
「そういう意味じゃないよ！？」
「あ！ 居た！」
私達の攻防戦を遮ったのは、何故か呼吸が荒い青峰くんだった。
更に何故かTシャツを持っていて、それを握りしめながらこちらへと歩みを進めた。
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えの(プロフ) - hamoさん» こちらこそリクエストありがとうございました。感想まで頂けると思わなかったので、嬉しいです涙。更新頻度は遅くなりますが、細々と書いていこうと思うのでお付き合い頂けると幸いです☺︎ (3月6日 0時) (
レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - リク書いていただいてありがとうございました……！本当に全てにおいて最高でした！！青峰くんのいいところがたくさん出ててますます青峰くんのことが好きになりました！！続け方も天才です！！次も楽しみにしてます！！！がんばってください！！！ (1月9日 9時) (レス) @page42 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - ななさん» ななさんコメントありがとうございます！私もそんな黄瀬くんを書くのが好きなのでご期待に添えるように頑張ります。セリフも甘々で素敵ですね！引き続きよろしくお願いします☺︎ (1月8日 2時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初コメ失礼します！黄瀬涼太でヤキモチやいて甘えてくるシチュがみたいです、、俺が誰より〇〇のこと好きなのに的なこと言ってたらすごい嬉しいです… (1月4日 23時) (レス) @page37 id: b78e46be6f (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - hamoさん» 早速のリクエストありがとうございます！2人きりで部室はロマンチックですね。素敵な青峰くんになるように善処致します。引き続きよろしくお願いします☺︎ (12月21日 0時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えの | 作成日時：2022年10月17日 1時
