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「えー！ 何これ！」
「うげ……なんでこんな人がいっぱい居んだ？」
購買への長蛇の列に私たちは同様の反応を示す。
鬼気迫る様子の彼らはまるでバーゲンに参加する主婦層を彷彿とさせる。
今日は特にイベントの告知はされてなかったはずだけど……。
「って青峰くんはさっき行ったんじゃないの？」
「こんなんじゃなかったっつーの」
「つい数分前に幻のコロッケパンが入荷したそうです」
「うおっ！？」
「わっ！」
突如の第三者の声に私達は小さく悲鳴をあげた。
「テツお前驚かせんなよ！」
「青峰くんこそ、そろそろ慣れてください」
異様に影が薄い童顔な青年は、黒子テツヤくん。
半年前に一軍入りを果たし、今では強豪校である帝光のレギュラーの一員である。
「びっくりした、黒子くんも購買行くの？」
「はい」
「今からは流石に無理だろ」
「いや……僕は大概こう言うのは買えるので」
「「……あぁ……」」
黒子くんの姿に私達は納得する。
「パン目当てじゃないなら、どうしてここに？」
「緑間探しに来た。どっかで見なかったか？」
「それで購買ですか」
「流石にアイツでも腹は減るだろ」
「それはそうですけど……。残念ながら見かけてませんね」
「そっかー……」
その時だった。
ギャーギャーと騒がしかった喧騒が更にどっと押し寄せて私達は人混みの波に飲まれた。
「きゃっ！」
体制を崩した私を咄嗟に受け止めたのは黒子くんだった。
「大丈夫ですか？」
「う、うん。ありがとう……」
「コロッケパンの噂が他級生にも広まったみたいですね……。」
「購買の限定品の勢いは凄いって聞いてたけどここまでとは……」
私達よりも運動神経のいい青峰くんはこの波から避けたようだ。
さながら満員電車のような圧迫感に、身悶えする。
ふと、黒子くんの方を見ると、彼は口元に手を当てて頬を赤く染めていた。
「？ どうしたの？」
「いえ、なんというか、役得だなって思っちゃいました。この状況」
“この状況”という言葉が指すのは私が身を寄せていること、だろうか？
なんか、黒子くんも男の子なんだな。ちょっと可愛いかも。
ーーえい。
私はそのままの勢いで黒子くんに抱きついた。
「！」
「人混みのせいにしてもいい？」
「……困った人ですね」
こんなやり取り普通だったら周りの注目になるけど、黒子くんの影の薄さはお墨付きだった。
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えの(プロフ) - hamoさん» こちらこそリクエストありがとうございました。感想まで頂けると思わなかったので、嬉しいです涙。更新頻度は遅くなりますが、細々と書いていこうと思うのでお付き合い頂けると幸いです☺︎ (3月6日 0時) (
レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - リク書いていただいてありがとうございました……！本当に全てにおいて最高でした！！青峰くんのいいところがたくさん出ててますます青峰くんのことが好きになりました！！続け方も天才です！！次も楽しみにしてます！！！がんばってください！！！ (1月9日 9時) (レス) @page42 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - ななさん» ななさんコメントありがとうございます！私もそんな黄瀬くんを書くのが好きなのでご期待に添えるように頑張ります。セリフも甘々で素敵ですね！引き続きよろしくお願いします☺︎ (1月8日 2時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初コメ失礼します！黄瀬涼太でヤキモチやいて甘えてくるシチュがみたいです、、俺が誰より〇〇のこと好きなのに的なこと言ってたらすごい嬉しいです… (1月4日 23時) (レス) @page37 id: b78e46be6f (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - hamoさん» 早速のリクエストありがとうございます！2人きりで部室はロマンチックですね。素敵な青峰くんになるように善処致します。引き続きよろしくお願いします☺︎ (12月21日 0時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えの | 作成日時：2022年10月17日 1時
