ネコ科の同居人 その2【文豪ストレイドッグス】

帰れない！！ ページ23

Aside



太陽が西に傾き始めている。日の光が眩しくて、思わず目を細める。





ベンチから立ち上がり、適当に歩き回る。





「どうしよう・・・。お腹も空いてきたし・・・。」





今にも鳴りそうなお腹をさすりながら、遠くを見つめる。





あっちから来たんだっけ・・・。いや、こっち？どっちから来たのかなぁ・・・。





「・・・よし！」





意を決して歩き出す。もうこうなったら自分の勘を信じるしかない！





「あっちかな！とりあえず行ってみよう！」





嫌な予感しかしなかったが、帰れることを願って歩き出した。





.





.





街灯がチカチカと点滅しながら道を照らしている。





顔を上げると、廃墟や意味もなく色を変える信号機が見えた。





私がいるこの駅−−−いや、廃駅も、人が来る気配もなければ電車が通過する気配すら見えなかった。





「なんでこんな所に来ちゃったかなぁ・・・！
横浜ってこんなに寂れた所あったんだ・・・！」





少し動くだけでうるさいくらいに軋むベンチで頭を抱える。まさか、あんなに賑やかな街からこんなに寂れた街に来ることになるなんて思わなかった。





「しかももう夜だよね・・・」





空には、少し欠けた月が浮かんでいた。





途中で猫になって魚や肉を食べたからもうお腹は空いていない。寝る場所も猫になれば問題ない。でも、でも。





「敦さん、心配してるかなぁ・・・」





敦さんの為にも、早く帰りたかった。というより、私が敦さんに会いたかった。

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更新が遅れて申し訳ありません！テスト期間をお知らせしていなかったのが悪かったですね・・・。本当にごめんなさい！

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