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「おい、テメェそいつに、何しやがった。答えろ！！」
「俺はミツバの願いを叶えた。その代償は"理性"…魂の一部。あの時、俺はミツバの"理性"の部分を抜き取っておいたんだよねー！」
司くんが私とミツバに近づいてきた。
そしてミツバの頭に手を置いた。
「あとはね、結構カンタンだよー。」
司くんのミツバを作った工程が狂ってるとしかいえなかった。
『……っ』
私はミツバを強く抱きしめた。
「核になってる魂が同じだから見た目や性格は似ているだろうけど…これは全然別のモノ。トーゼンだよね。
＿＿＿ヒトとして生まれて死んだ三葉惣助は、もうこの世界のどこにもいないんだから。」
『！！』
私の1番聞きたくなかった言葉。
三葉はもういないことなんて分かってる。
分かってるけど…
『みつばぁ…っ』
涙が止まらない。
歯をかみしめても、手を握りしめても止まらない。
「なんでそんなこと…テメェのせいで三葉は消えたってのに。」
「んー、なんとなく？いっかい作ってみたかったんだよね。人造人間！」
ミツバは司くんのおもちゃなの…？
司くんは…なんとも思わないの？
＿＿＿ガッ
「テメェ…ふざけんなよ…三葉は…三葉はお前のオモチャじゃねぇーんだぞ！！」
光が雷霆杖を司くんに突きつけ、私の気持ちを代弁してくれた。
「ふーん。じゃあこんなもの、作らないほうが良かった？」
「え」
『ミツバ？！』
ミツバと司くんが消えた。
『ミツバ、司くん！』
私はカガミジゴクの真ん中で浮いていたミツバと司くんを追いかけ、柵を掴んだ。
「A！危ねぇぞ！」
『光…ごめん、どうかしてた。』
腕を掴んだ光に言われ、冷静になれた。
私は…怖いんだ。
またみつばを失うことが…。
＿＿＿「普通の人間になりたい…」
『！』
ミツバのキラキラした、希望に満ちた目で胸が締め付けられる。
「うん、なれるよ。」
「ダメだ！！怪異として彼岸に生まれた存在が、人として此岸を生きることは許されない。この席番は返してもらうよ！」
花子さんは柵の上で包丁をミツバに向けた。
「ふーん…いいの？ミツバけっこー強くなったよぉ。ほらミツバ！グシャーッて！」
司くんは楽しそうに笑った。
「アレ？ミツバ？あっいた！なにしてんの？」
ミツバは多分、花子さんの持ってる包丁にビビってるんだと思う。
「刃物持ったやつに勝てるわけないだろ！！」
…やっぱり読みはあってたみたい。
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作者名：ななサマ | 作成日時：2024年3月15日 21時
