． ページ19
.
.
.
柊「楽しそうだねぇ、俺はここで高みの見物でもしてたら良いのかな？」
楽しそうな声色で教室に入るなりそう言った。
一瞬で教室の空気が変わった、そんな中でも甲斐君だけは前に出てこう言った。
甲斐「だったらてめぇが相手になれ」
甲斐「誰が動画弄ったか知りてぇんだろ。お前が勝ったら洗いざらい吐いてやるよ。
ただし、俺が勝ったら全員を解放しろ。」
柊「これまでの戦績を見ればお前が勝てる見込みはないんだけどなぁ」
甲斐「調子悪いんだろ?さっきから脂汗掻いてんぞ。
今のお前ならサルでも勝てる。」
確かにそう言われると、今日の先生は顔色が悪かった。
けど、だからって簡単に勝てるとは思えない...なんてことを言うのはやめようか。
柊「いいだろう」
そう言って上着を教壇の上に置いた。
柊「お前に勝ってフェイク動画を加工した黒幕を暴く」
その言葉を引き金にお互い戦い始めた。
元々興味がないことだったが、更に興味が薄れてしまった。
欠伸をしたいのを堪え、甲斐君の過去を聞いていると、茅野ちゃんが廊下に出て行った。
その近くを隠すようにみんなで固まっている。
あぁ、なんとなく想像がついてしまった、大声でその事を伝えてしまおうか。
ふと目の前に視線をずらすと、甲斐君が先生に馬乗りになっていた。
甲斐「てめぇに何がわかる！？」
柊「分かるよ、お前は彼女に嫉妬していたんだ。
夢に向かっていける彼女が羨ましかったんだ！」
甲斐「知ったような口聞いてんじゃねぇ!!!」
柊「素直になれよ、夢を諦めた自分と対照的な彼女が妬ましかった。
違うか？」
甲斐「だったら何だよ！」
明日声枯れそうだな、なんて桁違いな事を考えていると、また甲斐君が叫んだ。
甲斐「アイツは、何のしがらみもなく自由にやれて！
なのに俺は、何もかも我慢して！
何で俺だけこんな目に遭わなきゃなんねぇんだよ！？」
柊「いつまでそうやって被害者ぶってるつもりだ。
お前がダンスを辞めなきゃいけなくなったのは、家族のせいじゃない。
お前が何もしなかったからだ。」
正論パンチを食らわされた。
柊「お前が抱いた悩みや苦しみを、誰かにぶつけたか？
仲間に、クラスメイトに、教師に！
“どうしてもダンスがやりたい 誰か助けてくれ”ってお前は縋ったか！？」
甲斐「ッ...そんなことする訳ねぇだろ！」
甲斐君がついに本音を話し始める。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 249人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月乃派(プロフ) - ヤ、、ヤバイ続きが気になる。続きを楽しみに待ってます (8月9日 23時) (
レス) @page23 id: 67461f2801 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年8月6日 1時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん - 最高に面白くて、続きが気になる！作者さんのペースでいいので更新頑張ってください！！！ (2021年8月15日 0時) (レス) id: f9ad85b8f6 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぷそ - めっちゃ面白かったです！更新無理しない範囲で頑張ってください！ (2021年7月26日 18時) (レス) id: 248a07275b (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！！ (2021年6月12日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：木とホタテのハーフ | 作成日時：2021年2月21日 1時
