《AD彼女_02》___Ryosuke.Y (ページ10)

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_______Aside

仕事が一段落したのは
収録が終わってから1時間経った頃。

涼介に“終わったから、今から向かうね”と連絡を入れて
いつものように涼介の家に向かった。

八乙女さんが
“珍しく涼介が急いで帰った。”と話していたから、
もしかして仕事入ったのかな？って思ったけど
“わかった。気をつけてね。”
と1分もしない内に既読がついて返事がきた。

こういう所、涼介っぽいなー。

部屋の前でインターホンを押すと
すぐに扉がガチャッと開いた。

お互いに気まずい雰囲気のまま
リビングに入ってソファに座ると
涼介が口を開く

涼介「えっと…ごめん、A。」

A「………」

涼介「あの時のは…その、
絶対に許されない行為だった。
ほんとにごめん。
でも、これだけは信じてほしい！
俺には、Aだけなんだ。」

涼介から出た言葉は
信じてほしい。ごめん。
もう絶対にしない。
という言葉だった。

それに、ソファを降りて床に正座している。

涼介がこんなに反省してるのは初めて見た。

良い人なのはもちろん知ってるけど、
こだわりが強くて
意地っ張りの負けず嫌いだから
涼介は色々な事に折れない人なのかなーって思ってた。

でも違うんだ。
自分の否はしっかり認めて
ごめんなさいって素直に言える。

健気でとても純粋で
男気溢れる優しい人。

良かった。
本当に安心した。
まさか、二人が知り合いだったなんて
ちょっとびっくりしたけど。

涼介はやっぱり涼介だった。

誰かを抱きしめてたくらいで
不安になって落ち込んでた自分が
馬鹿みたいだと思った。

しっかりと涼介をわかって
最初から信じていれば良かったんだ。

ごめんね、涼介。

早く、こんなくだらない喧嘩を
終わらせよう。
楽しかった日々に、早く戻ろう。