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1話 ページ1

50人クラフト。そこらの実況者たちとは一線を置いたアングラな世界__と言ったら少しはかっこよくなるのだろうか。実際はただの……その、何というか、"やべぇ人間"の集まりであり、それを傍から見ている私たちもまた"やべぇ人間"なのである。

やべぇ人間だからといってこれはイキれるようなものでなければ、誇れるようなものでもない。私もそれを重々承知の上で誰にも明かさず、日々ひっそりと動画を追い続けていた。


そんな私はまだ学生。学生には定期的にテスト期間と言うものが訪れ、人によってはテストの点によってスマートフォン没収、なんて拷問のような罰が下ることがある。私もその罰の被害者。すなわち私は今日まで数カ月単位でスマートフォンが触れていなかったのだ。

友達との連絡手段がなかったり、やりこんでいたソシャゲのログインボーナスが取れなかったりとかなりきつい生活だったが、何よりいちばん悔しかったのはKUNさんの動画が追えなかったこと。
新シリーズ始まっているだろうな、新参加勢とか来てるかな、あの参加勢はBANされていないよな、と考えながら勉強机に向かっているだけで気が滅入ってしまいそうだった。


久しぶりのYouTubeを開く。が、何か様子がおかしい。登録しているチャンネルの動画をスクロールしていっても、サムネイルにいつものマインクラフトの角ばったスキンのが見当たらない。

しばらくスクロールし、ようやく見つけた動画はスポットライトの光を浴びている逆光のKUNさんのスキンの画像。画面にはでかでかと報告の文字。その二文字をみた瞬間嫌な予感がしたが、好奇心旺盛な私の人差し指は恐る恐る、その四角い窓をタップしたのだった。




「はいどーもこんにちは、KUNです」
聞き慣れた声と見慣れたHUB。数カ月ぶりに聞けたこの声に思わず目が潤んだが、ここで感動している場合では本題が来たらどうするのだと自分を説得し、また目線をスマートフォンに戻す。


「えー、今回はですね、ご報告があります。」
最悪の事態を想定し、ごくり、と固唾を飲む。


「えー、この度、50人クラフトは」





「僕の運営するアイドルグループとなります!!」





え、

ええええええええええぇぇぇぇぇぇ!?!?!?



淡々と喋る画面の中のKUNさんに対し叫ぶ私。


混乱した私を我にかえらせたのは母親の怒鳴り声だった。

2話→



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設定タグ:50人クラフト , KUN   
作品ジャンル:ギャグ
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トキカ - 面白いですwww 一期からたまに見ていた勢ですが、最近どハマりしてしまって…… 話を戻すと主さん,進行頑張って下さい! (2022年11月6日 8時) (レス) id: e0c5e467fd (このIDを非表示/違反報告)
催涙雨(プロフ) - ほっとミルクさん» ありがとうございます。励みになります。 (2022年4月16日 23時) (レス) id: aad3bc973c (このIDを非表示/違反報告)
ほっとミルク(プロフ) - 凄い面白い…!体調崩さない程度に更新頑張って下さい! (2022年4月16日 21時) (レス) @page6 id: 9d1b5359f0 (このIDを非表示/違反報告)
催涙雨(プロフ) - ワン∞さん» ありがとうございます。参考にさせて頂きます。 (2022年4月12日 12時) (レス) id: aad3bc973c (このIDを非表示/違反報告)
ワン∞ - スズキ姉さんと、のるのるさんが、みてみたいです!! (2022年4月12日 7時) (レス) @page6 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:催涙雨 | 作成日時:2022年3月31日 0時

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