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少し歩いた所にある空き教室に入った。
「それで…話って?」
と微笑みながら聞いてきた。
『あの、唐突で驚くと思うんですけど』
その言葉をいうと八の字になった眉。
『すきです。』
「ん?何を?笑」
あ、大事な部分が抜けていたか…
『だから、武智がすきです。』
今度こそ"武智"と名前入りで伝えた。
「そうかぁ…生徒にもファンがいたとは…笑
…サインいる?」
とペンを持ってニヤニヤしてる武智
『え、いらないです。』
「あ、そう…。」
とゆっくりペンをしまう武智。
ってまって。私、告白したよね?
「ん?」
『あれ、私いま…すきですって言いましたよね』
「あぁ。言ったな笑」
『え、返事は…?』
「ありがとう。」
『うん。』
「うん。」
え、なに。
ありがとうってなによ。
『え、もしかして伝わってない感じですか?』
「ん?伝わってるよ。いつも応援ありがとう!」
あ、やっぱり。
『あの、私はファンじゃないです』
「えぇ!?…だって好きって!!」
と愕然する武智をみて私は言った。
『私のすきはそこらへんの人とは違います。』
「…と言いますと?」
『恋愛的なすきです。』
「えええぇぇぇぇ!?」
うるさいうるさい。
そんなにびっくりしなくても。
「え、それは…なんだ。そのー…本気か?」
『はい。本気です。』
「俺の立場分かってんのか?」
『はい。教師兼有名人ですよね。
…いや、有名人兼教師ですか?
…いやあなたは何者ですか』
いや、武智ってなんなんだ。
教師なの?有名人なの?なんなん。
何者だよ。
「何者って…それは全部あてはまってるよ。
…それより!!」
と真面目ムードに入った。
「お前はどうしたいんだ」
『…いやできればお付き合いしたいですよ』
「なぜ私?」
『ん〜…ポジティブ。明るい。』
「…だったらほらお前のクラスの…
あ、兵頭とか当てはまってるじゃないか」
と兵頭の名前をだしてきた。
『いやいやなぜ兵頭。』
ほんとになぜ兵頭なのだ???
明るいけど…なんか違うんだよ。
伝わってくれ。
「…一応な、教師と生徒の関係だ。」
『はい。卒業してからでも構いません。』
「…本気じゃねーか…」
『だから本気だって言ってんだろ。』
あ、やべ。
『とりあえず考えといてよね!待ってるから!』
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作者名:夢 叶 | 作成日時:2019年2月18日 18時