レインディナーズ ページ23
『ねぇねぇ、カジノの上に乗ってる金色の像って鰐なの？』
「俺のペットのバナナワニだ。」
いたって普通の事ような顔で冷静にそう言うお父さん。
……いや、鰐飼ってる時点で普通じゃないよ!!!
クロコダイルという名前に恥じないペット飼ってるね！？
『………私、食べられないかな。』
「大丈夫だ。俺がそう命令しない限り食べねェように調教してあるからな。」
そ、それならいいんだけど……
これからは下手にお父さんを怒らせないようにしよう。
鰐に食べられて死ぬなんて嫌だし。
そんな事を考えているうちに、レインディナーズへ着いてしまったようだ。
レインディナーズへの架け橋を迷いなく渡る二人に少し遅れを取りながら、私は二人の後をついていった。
人生初のカジノ！
私の住んでいた国ではカジノは全面禁止されていたから、なんだかこれからいけない事をしてしまうみたいでワクワクするな。
でも一方で未成年がカジノになんか入っても良いのだろうかと心配する自分もいた。
ま、でもそんな事いいか。
すぐ隣にこのカジノのオーナーがいるし。
もしも注意されてもきっとお父さんがなんとかしてくれるよね。
そう楽観的に考えているとお父さんがレインディナーズの扉に手を当てて、ギィィィと音を立てて扉を開ける。
私はその様子を後ろからまじまじと見つめていた。
そして、扉が開くと騒がしい音が私の耳に届いてきた。
ルーレットが回る音。スロットの絵が揃う音。コインが排出される音。そして人の声。
それらが一斉に耳に届いてきたので、思わず私は耳を塞いでしまった。
だけど、音はぴたりと聞こえなくなった。
耳を塞いだから聞こえなくなったという訳ではなさそうだ。
私は恐る恐る耳から両手を外す。
……やっぱり、何も聞こえない。
先程までの騒がしい音が嘘のようにぴたりと止まっている。
『え。』
いつの間にか私達三人にここにいる全員の視線が注目していた。
さっきまで夢中でスロットを見つめていた人も、真剣な表情で賭けをしていた人達も、このカジノの従業員と思われる人達も全員、私達をじっと見つめていた。
『え、え？』
もしかして、私が未成年だから？
未成年がカジノに入るのってこんなに重大なことだったの？
私が冷や汗をだらだらと垂らしていると、このレインディナーズへ赴いたと思われる客の一人がポツリと呟いた。
「クロコダイル様だ……」
『え』
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清雅。(プロフ) - あめ。さん» ありがとうございます!!!お父さん感のある鰐さんを表現するのにかなり苦労したので、そう言ってくださるととても嬉しいです！これからも体に気をつけて更新していきます！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
あめ。 - 意外と鰐さんがちゃんとお父さんしてて笑いましたw面白いですね！体に気をつけて頑張ってください！ (2019年9月23日 21時) (レス) id: 889e95be0e (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - マリン さん» ありがとうございます!!!更新頑張ります(*^-^) (2019年9月7日 18時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 初めまして！面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - 夏ノさん» ありがとうございます！最近忙しくて更新出来ない時もありますが、出来る限り頑張っていこうと思います!!! (2019年9月1日 22時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清雅。 | 作成日時：2019年8月10日 2時
