本音 ページ21
バンチさんに乗ってから数十分。
移り変わっていく景色を眺めているのにもすっかり飽き飽きしてしまった。
チラッとお父さんの方を見ると、眠たそうに顔をうつらうつらとしている。
……ロビンさんはもう寝ちゃってるみたいだね。
……あ、そうだ。
お父さんに聞きたいことがあるんだったっけ。
『お父さんはそんな格好してて暑くないの？』
私がそう言うと、お父さんは眠たそうな眼をカッと開き、ギクッと肩を震わせた。
そしてゆっくりと私から視線を外す。
「……ああ。」
『え〜？本当に？』
疑いの目でじとーっとお父さんを見つめると餓鬼は大人しく寝とけと言われてしまった。
……そして、しばらくの沈黙。
しばらく経ったあと、お父さんがふと急に思い出したように私に質問をしてきた。
「……聞いていりゃあ、Aは暑さも寒さも感じねェ体になったらしいじゃねェか。」
『う、うん。そうだけど。』
先程の事をまだ怒っているのだろうか。
お父さんの視線はまだ鋭く、私を睨み付けている。
私はたじたじとそう答えるとお父さんはため息を吐いて背もたれに寄りかかった。
「全く、なんて羨ま……下らねェ能力だ。」
お父さんは羨まの所で思わず口を覆い隠し、しまったという表情を浮かべる。
そしてその後、なんとも無かったかのように言葉を続けた。
『……お父さん、今なんて？』
「よし寝ろ今すぐ寝ろそして忘れろ。」
まるで今の言葉を誤魔化すように頭をボスンと叩かれて無理やり顔を下に向かせられた。
恐る恐る顔をあげると、鋭くキッと睨み付けるお父さんの姿が。
あ、やべぇ。
ここで間違って起きたりしたら殺される目だ。
……私は腑に落ちない感じを覚えながら、瞼をゆっくりと閉じて、眠りについたのだった。
「……お…………き……。」
遠くの方からうっすらと声が聞こえてくる。
うー……。
あと、５分寝かせて……
そう思いながら、再び深い眠りにつこうとする……
「おい、起きろ！」
肩をぐわっと掴まれてはっと目が覚めた。
覚めたと言っても視界はまだぼやけていて、頭がふらふらしている状態なんだけど。
窓越しから空を見上げると、とてもきれいな夜空がぼやけて見える。
暗くて青みがかかった黒色の空に無数に浮かぶ星がとてもきれいに輝いて見えた。
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清雅。(プロフ) - あめ。さん» ありがとうございます!!!お父さん感のある鰐さんを表現するのにかなり苦労したので、そう言ってくださるととても嬉しいです！これからも体に気をつけて更新していきます！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
あめ。 - 意外と鰐さんがちゃんとお父さんしてて笑いましたw面白いですね！体に気をつけて頑張ってください！ (2019年9月23日 21時) (レス) id: 889e95be0e (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - マリン さん» ありがとうございます!!!更新頑張ります(*^-^) (2019年9月7日 18時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 初めまして！面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - 夏ノさん» ありがとうございます！最近忙しくて更新出来ない時もありますが、出来る限り頑張っていこうと思います!!! (2019年9月1日 22時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清雅。 | 作成日時：2019年8月10日 2時
