船に揺られて ページ12
『ごちそうさまでした!!!』
パンを食い終わったAは途端に元気になった。
しばらく食事が満足に取れていなかったのだろう、食べる前とは元気のよさが大違いだった。
「うるせえな、声のボリューム下げろ。」
『私にとってうるさいは褒め言葉だよ！』
誉めたつもりはないが何故かえへんと威張っているA。
少しイラッときたが、これが子供が出来るということなのか、とじんわりと実感することができた。
そこまで悪いもんじゃねェなと余韻に浸っているとAが俺の顔をツンツンと触ってくる。
「……何してる、やめろ。」
そう言ってAを剥がそうとするとAは不思議そうな顔で俺をじっと見つめてくる。
『……お父さん、砂にならないの？』
「あぁ、あれか。別にあれは見せもんじゃねェぞ。」
チッ、ミス・オールサンデーめ……俺に変な事しやがって。
次やったらただじゃおかねぇぞ。
『私は天気を操れるウェザウェザの実を食べたんだよね。じゃあ、お父さんは……砂になることが出来るスナスナの実かな？』
「よく分かったな。俺は砂を操る事が出来る砂人間だ。砂になれるだけじゃねェ、この右手で触れたもんの水分を吸収することも出来る。」
俺は見本としてAが水を飲み終わったグラスを右手でひょいと持ち上げる。
するとグラスは触れた部分からだんだん砂になっていき、風に乗ってどこかへ舞っていってしまった。
Aはかなり興奮しているようで、もう一回見せて！とねだっているが面倒くせェという理由であっさり断る。
「ちなみに私は体の一部をどこでも自在に生やせる能力、ハナハナの実の能力者よ。」
『さっきの能力だね！私の体にも生やせるの？』
ミス・オールサンデーはコクリと頷くとAの体に腕を生やす。
……さて、暇だしアラバスタに着くまで一眠りでもしておくか。
そう思った矢先、ちょいちょいと体をつつかれる。
目を開けるとそこにはミス・オールサンデーの能力によって腕を四本生やした、どや顔のAが。
『見て見て！阿修羅〜！』
「殴るぞ」
船に俺の声が響き渡った。
『お父さん……お父さん！』
「………んぁ」
………いつの間にか寝ちまってたのか。
寝ぼけ眼で目をこすり、ふと海を見るとアラバスタが見えてきていた。
『アラバスタだよ！』
「……知ってるさ。」
俺ははしゃぐAの頭をポンと軽く撫でた。
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清雅。(プロフ) - あめ。さん» ありがとうございます!!!お父さん感のある鰐さんを表現するのにかなり苦労したので、そう言ってくださるととても嬉しいです！これからも体に気をつけて更新していきます！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
あめ。 - 意外と鰐さんがちゃんとお父さんしてて笑いましたw面白いですね！体に気をつけて頑張ってください！ (2019年9月23日 21時) (レス) id: 889e95be0e (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - マリン さん» ありがとうございます!!!更新頑張ります(*^-^) (2019年9月7日 18時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 初めまして！面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - 夏ノさん» ありがとうございます！最近忙しくて更新出来ない時もありますが、出来る限り頑張っていこうと思います!!! (2019年9月1日 22時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清雅。 | 作成日時：2019年8月10日 2時
