独りぼっち ページ2
…この島で暮らし初めてから何日経ったのかな。
私は重たい瞼を落としてため息をついた。
私はA。
海を漂流していたらこの島にたどり着いた。
最初のうちはラッキー、と考えていたけれど、それは甘い考えだったんだ。
ここはグランドライン。
船なんて滅多にここを通らないし、しかもここは無人島……踏んだり蹴ったりとはこういうことなんだろうね。
人もいない、水もない、食料もないこの島で、これから先どうやって生きていけば良いの……。
再び深いため息をつく。
明日こそは船が通る、明日こそは船が通ると自分に言い聞かせて精神を保っていたけど、それももう限界。
『もう、嫌だ。助けて…！誰でもいいから…!!!』
私はもう正気を保てるような精神ではなかった。
苦しい、苦しいよ………それならいっそのこと…
『死んだ方が』
私は護身用にと持たされていたナイフの刃を取り出すと、自分の首に突きつける。
ナイフを持つ手はガタガタと震え、汗が顔を伝った。
『まし、なんじゃ………！』
無意識に呼吸が荒くなる。
……これが、私の最後に見る景色なんだ。
『………っ!!!』
意を決してナイフを喉元に突き刺そうとする、その瞬間だった。
ザァァァ………
…水しぶきの音が微かに耳に聴こえた。
辺りをキョロキョロと見渡し、手を地面につけたまま草を掻き分け海の方へ向かう。
木の影にこっそり隠れて慎重に様子を伺う。
顔を木の影から少し出してみるとそこには………
船が一艘、この島に停まっているのが見えた。
ふ、ね……
た、助かったの……？
私……
良かったあ……
ほっと胸を撫で下ろしたのもつかの間。
…私は船から降りてくる人物を見てさらに驚くことになった。
『サー・クロコダイル！？』
サー・クロコダイルは王下七武海の一人…早い話海賊だ。
でも、確かサー・クロコダイルはアラバスタでは英雄扱いされてるらしいから多分良い人、なんだろうけど……
そんな事を考えているとサー・クロコダイルがこちらをキッと鋭く睨み付けた気がした。
…ひっ！
良い人なんだろうけど相手は海賊…見つかったら殺されちゃう…！
でも、サー・クロコダイルみたいな海賊が一体何故こんなところに？
……もしかしてこの無人島、何かお宝が眠ってたりするのかな。
ドキリ、と心臓がはね上がった。
……これから起こる出来事なんて何も知らないまま。
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清雅。(プロフ) - あめ。さん» ありがとうございます!!!お父さん感のある鰐さんを表現するのにかなり苦労したので、そう言ってくださるととても嬉しいです！これからも体に気をつけて更新していきます！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
あめ。 - 意外と鰐さんがちゃんとお父さんしてて笑いましたw面白いですね！体に気をつけて頑張ってください！ (2019年9月23日 21時) (レス) id: 889e95be0e (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - マリン さん» ありがとうございます!!!更新頑張ります(*^-^) (2019年9月7日 18時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 初めまして！面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
清雅。(プロフ) - 夏ノさん» ありがとうございます！最近忙しくて更新出来ない時もありますが、出来る限り頑張っていこうと思います!!! (2019年9月1日 22時) (レス) id: 54a20fa017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清雅。 | 作成日時：2019年8月10日 2時
