【銀魂】花魁は悲しさに

八， ページ10

月詠「主ら、ちょいと」

昼過ぎ、外から手招きする月詠と日輪の姿をみて土方と沖田は元の部屋に戻った




土方「おめぇら、まだ居たのかよ」


煙草の煙を吐きながら土方は未だに帰らぬ銀時達を見た



月詠「様子はどうじゃ？」

キセルを吸い壁に持たれて言う月詠に土方はぶっきらぼうに答えた



土方「なんも変わりゃしねぇよ」



新八「そういえば、霧瀬さんはどうして犯人に狙われてるんですか？」



月詠「それはおそらく今回の犯人が霧瀬の父親であるからじゃ」




銀時「父親？」




月詠「あぁ、霧瀬の*年季明けを待って連れ去るつもりなんじゃろう。あやつらの間でなにがあったのかは、わっちらにもわからん」




日輪「あの子、ここに来た当初はねぇ、よく笑う子でいつも稽古をサボっては叱られていたのさ。
けれどある時、傷だらけで帰ってきたかと思えば、ピタリと笑わなくなった。
そこからさ、禿(かむろ)の仕事も真面目にやるようになって今の地位まで上り詰めたのは」




新八「その時なにがあったんでしょうか」




日輪「さぁねぇ、詳しくはあの子の心を開いて聞いとくれよ」







*借金完済のこと

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