第二十一話 ページ21
後ずさった踵に、積まれていたプリントが引っかかり後ろへ転倒した。咄嗟に手を着いてバランスを取ったつもりだったが、散らばった紙で滑り頭を強打する。
｢残念だよ、A。青原な、皆から好かれてる生徒だったんだぞ｣
視界の隅に違和感を覚えた。
｢お前みたいな生徒も、教室まで送るような子でさ｣
ソファーの下に、何かある。
薄暗くて何だかよく見えない。
｢いい子で｣
真っ黒な影に手を伸ばした。
｢純粋で｣
引っ張り出された、夏服用のリボン。
｢可愛くて｣
裏には『青原』と滲んだ文字。
｢俺の言うこと�牴燭任皚疂垢い討�れる子だった｣
それが何を意味しているのか、理解した瞬間に冷や汗がどっと溢れた。
青原さんがリボンを外すようなことが、この場で行われたと言うことだ。
｢俺な、ォデな、悪魔と契約してンダ｣
膨張した先生の頭部は、二手に避けると、二つの輪に変形した。自らの手でそれを掴むと、首からズルズルと引っこ抜く。取り出されたのは、巨大なハサミのような何か。
いつの間にか隣にいたムメイが｢マズったな｣と零す。
｢ま、まずっ…マズったなって、何が｣
｢
｢え、私？私がやるの？｣
｢いいか、お前は戦闘とやらに不向きだ。すなわち先手必勝。さっさと片付けろ｣
｢いくらなんでも｣
｢一人やったんだ。一人も二人も変わらないだろ。それに、相手は化け物だ。人間じゃない。｣
首から上のない先生から、目が話せなかった。
手に持った鉗子とやらを振り回している。
頭がないから目が見えないのか、闇雲に暴れて山積みの書類や薬品棚をなぎ倒していた。
｢お前がやらないなら、私がやるが｣
ムメイは真っ直ぐな瞳が私を捉えた。
｢A、さっさと判断しろ。この世界で生きていくには、やるか、やられるかの二択しかないんだ。チェンソーマンを討つ前につまらない死に方をすれば私が許さないぞ。｣
｢私は…｣
｢猶予は2秒だ｣
そうムメイが言うと、不意に影が覆い被さった。
目を向けると、先生だったものが、こちらへ武器を振りかざして立っている。
これは、確かにあと2秒だ。
チェンソーマンの復讐劇は、彼の正体を知るまもなく、変態教師の手によって幕を閉じるのか。
あっけな。どうして私はいつだって｢呆気ない｣のだろうか。
｢
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不束者 - 続きが楽しみです！ (2023年1月13日 11時) (
レス) id: be5aa01d07 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸 - 最高ですにゃ、、、 (2022年12月16日 7時) (レス) @page28 id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
のんのんた(プロフ) - レイさん» ふっふっふ…( ΦωΦ ) お楽しみですね…ふっふっふっふ… (2022年11月29日 19時) (レス) @page27 id: a4f760f5fa (このIDを非表示/違反報告)
レイ - もしかして第2話のチェンソーマンって偽物か、、、、？と予想。あ、すんません急に、、、めっちゃ面白く読ませてもらってます。 (2022年11月29日 0時) (レス) id: 5efbcb8518 (このIDを非表示/違反報告)
のんのんた(プロフ) - 時雨さん» デンジ君は基本犬みたいにチョロくて可愛いイメージがあるので、私の解釈で土下座まで持ち込んでみました(´∇`) 夢主ちゃまとデンジ君の絡みはこれからドンドン親密にする予定です！お楽しみにしてください！🫶🏻 (2022年11月25日 19時) (レス) id: a4f760f5fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんのんた | 作成日時：2022年11月16日 0時
