お 兄 ち ゃ ん 6【東京リベンジャーズ】

第245話 ページ6

花「どうしたよ？稀咲…足撃ったって俺は死なねぇぞ」







『辞めてっ…！もう辞めて…！！』









怖かった。







もう、私の前で誰かがいなくなってしまうのは耐えられなかった。









武道くん、本当にこれ以上したらあなたは死んでしまう。








花「俺はマイキーくんみてぇなカリスマ性もねぇ。


直人やAちゃんみたいに賢くもねぇし、


ココくんみたいに器用でもない。


ムーチョくんみてぇに体もでかくねぇし、


ドラケンくんみてぇに喧嘩も強くねぇ。





だから、俺に出来ることは一つ！！諦めねぇ！！





死んでも諦めねぇ事だ！！！」











視界がぼやける。





何回も経験したこのぼやけを私は知っている。






けど、それを認めたくはなかった。







稀「ぶっ殺す」






花「やってみろ！簡単だろ？



エマちゃんとAちゃんを襲ったみたいに！！」









武道くんの言葉に稀咲さんは銃を下ろした。







でも、次の瞬間…








ーーーーゴッ







『武道くん…！！』







稀咲さんが武道くんを殴った。







限界がきたのか、武道くんは起き上がることはできないみたいだった。










けど…






千「どうした？諦めの悪さだけがお前の取り柄だろ？」





林「俺がいる限り東卍は負けねぇ…か！てめぇじゃ力不足だ！馬鹿野郎」





ソ「力不足だけどさ、響いたよ」




八「寝てらんねぇってよ」




乾「元気もらったぜ！！！」




場「まだまだこっからってだけの話だ」










なんで…？





なんでそんなにボロボロになってまで戦えるの…？







そんな状態で死んだら元も子もないじゃんっ…








松「ガキの喧嘩だ。てめぇみたいに殺し合いをしてんじゃねぇんだよ。



俺らはただカッコつけてぇから、意地張って、見栄張って、力のやり場わかんねぇからぶつかって、





拳一個で戦ってんだよ！！







信じたもんのために！！


背負ったもんのために！！！」









花「そんで……







＿＿＿てめぇに操られたAちゃんのために！！！」












ドクンッ








『っ……、』









足の力が抜けてその場に座り込む。









涙がアスファルトを濡らして、丸い跡がいくつも残っていく。









私はどこまでも最低だ…








そう思いながら。










花「ここにいるみんな！





てめぇからAちゃんを救いに来たヤツらでもあるんだよ！！」

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