お兄ちゃん 6【東京リベンジャーズ】 (ページ29)

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第268話ページ29

父「……そうか。そんなことが…」

華「私っ…何も知らなかったから…、それまでにAを傷つけるようなこと…沢山言った気がしてっ…！ごめん、なさいっ…！」

もう最後は大泣きしてAの両親に頭を下げた。

自分の不甲斐なさに負けとしまいそうになる。

母「…自分を責めないで…あなたたちは何も悪くないのよ」

Aのお母さんは、そう言って私の肩を支えて引き寄せた。

規則正しく叩いてくれて一緒に呼吸まで整えてくれて。

……母親って、こんなにも暖かいんだなって思った。

母「華弥ちゃん。

…Aの過去、その一部を聞いてあなたは聞いてどう思った？」

華「…ぇ？」

ふと、Aのお母さんが聞いてきたこと。

母「あなたはそれを聞いて、Aのこと嫌いだとか、嫌だなとか、マイナス的なこと思ったりした？」

真剣に、でも、困ったように笑って、私が答えやすい言葉でそう言ってきた。

華「…全然、寧ろいっぱい話して欲しかったって思いました。

辛かったら辛いって、しんどかったらしんどいって…

友達だから、もっと言って欲しかったっ…」

嘘偽りの無い言葉がスラスラと出てくる。

…だって私の1番の友達はAだから。

母「…そっか、それが聞けてよかったわ。

…ありがとう、華弥ちゃん」

華「私っ…本当のこと、Aの口から聞けるまで、待ってます…

例え、それが何年後であろうと…

私は本人の口から聞くまでこのことは忘れます。もちろん、みんなにも言いませんっ…」

大事なことはA自身の口から言わなきゃ意味が無い。

本当は今すぐにでも聞きたいけど、Aからじゃないとダメなんだと思う。

私がそう言うとAのお母さんは、

「ほんと、あなたがAの友達で良かった、ありがとうっ…」と、声を震わせて言った。

その言葉を聞いて、急に照れくさくなり「いえそんな…」としか言えずにいた。

華「学校で待ってるね…、A。」

だから今はゆっくりおやすみ。