元花柱の女の子5

183話 ページ14

「どういう…」



母「神様に時間を貰ったのかもね…笑
本来なら私はここにいるべきじゃないのよ。」




さっきよりも擦れるスピードが速くなってるっ…




母「いい？私からの最後の言葉。」



「最後とか言わないでよっ…！」




ダメ…


“最後”じゃなくて、“また”がいいよっ…



母「いいから！」



「っ、」



母「A、愛してます。私の分まで生きてね…笑

…あとこれも頑張るのよ！じゃあね。」







これといってお母さんは小指を立てて差し出した。


それがなんの意味なのかも知っている。







だけど…だけど…今は、




「っ…ｸﾞｽｯ……ﾋｸｯ」





泣きたい。








私もお母さんのこと、愛してます。






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



父「…決まったみたいだな。」



「…うんっ、私もう1回やり直すよ。」



ひたすら泣いた後、私はお父さんたちが待っている所へ行った。面と面向かって話すために、視線を逸らすことなくじっとお父さんたちの方を見る。


私の視線で全てを察したお父さんが理解したかのように言った。





父「…そうか。」



美「Aちゃん、迷いはもうないのね…？」



「はい。頑張るから、応援してて欲しい…。」



父「当たり前だ。」



美「行ってらっしゃいAちゃん。」
















「…行ってきますっ」







「…お父さん、美子さん。」



父「？忘れ物か？」






お母さんには直接言えなかったけど2人には直接言おう。





「愛してます。…バイバイ」






＿＿＿＿＿＿＿




美「愛してます。かぁ…



ちょっと、泣いてるんですか？笑」





父「うるさぃぃぃい…


思春期の娘に愛してますなんてそうそう言われんだろうがぁぁ…」









私の言た言葉に2人が涙を流していたなんて知る由もない。

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