言葉で紡いだ未来【MHA】 (ページ37)

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まずは1勝ページ37

『…やっぱり、単純な攻撃だった……。個性を出すまでもなかったよ、』

青「え！？いつの間に…！！」

山田先生の合図とともに私は走り出した。

青山さんは先制攻撃を仕掛けるけど体の向きが分かればこっちのもの。

レザービームを発している僅かな時間を使いどんどん近づいて4度目の謝発を狙い、

彼の後ろまで回り込み両手を手に取りそのまま体重をかけて押し倒した。その時にバリンという音がしたから多分、ベルトが壊れたんだと思う。

『…参った？ごめんなさい、ベルトは壊しちゃったと思うけど…』

青「うぅ…悔しいけど、動きが見えなかった…」

香「ぁ……2、2回戦進出言吹さんの勝利！！」

香山先生の判定はもちろん私の勝ちと判定された。

『…ふぅ、』

山《これは驚いたなぁ！！言吹は個性を使わず青山を瞬殺！！なんて瞬発力だスゲェ！！》

歓声が私1人に浴び、またまた恥ずかしくなる。

耳「言吹ー！おめでとうー、次も頑張れよ！」

飯「なんて速さだ！凄いな！！」

ふと、観客席の方から響香ちゃんと飯田さんの声が聞こえた。

私はそちらに目をやると、手を振っている響香ちゃんと飯田さんに目が入る。

『あ、ありがとっ…！』

決して大きな声ではなかったのだけど、彼女と彼には届いたらしく、笑顔になり親指を立てた。

『(早く戻ろう…)』

そう思いながら入場口に戻ると、次の試合は八百万さんの出番みたいで立っていた。

八「すごい試合でしたわ…！私圧倒されました！」

『ちょっと、恥ずかしいな…。頑張ってね…！八百万さ… 百ちゃん…！』

八「っ！！…はい、ありがとうございます！」

百ちゃんだなんて初めて呼んだ気がする。

突然百ちゃんって呼んでも、彼女は嬉しそうに笑っていた。

『(…ずっと、待っててくれたのかな……)』

蛙「あらAちゃん、お帰りなさい。カッコよかったわよ」

『あ、りがとう！』

席に戻ると梅雨ちゃんがそう言ってくれた。

私はありがとう、そう一言だけいい席に着く。

『……』

勝ったはいいけど、結果的に勝ち進んでいくと爆豪さんと準決勝で当たる…

『…絶対に負けたくないっ…』

爆豪さんにも勝つ。

轟くんにも勝って、おじいちゃんにいい報告するんだ。