言葉で紡いだ未来【MHA】 (ページ29)

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母との相談ページ29

『自分の個性…、まだ上手く使いこなせてないんじゃないかって思って、自信、無くなった…』

母「どうしてそう思ったの？」

お母さんは頬杖をつきながらそう聞いた。

お茶の入ったコップの握りしめ私は俯き、ポツリポツリと話す。

『おじいちゃんの個性は、言葉をかけたあと、いつでも好きなタイミングで解除出来る。

それが何年であろうと…対して私は長くても1時間しか持たないんだ。』

母「うん、」

『それに使いすぎると、丸1日寝るのは当たり前だし、次の日には決まって熱が出る。

おじいちゃんはそんなこと無かったのに…

その原因が何なのか、全然分からなくて……』

お母さんは、いつも親身になって話を聞いてくれる。

たとえその話が個性のことだろうが関係なく。

でも、的確にアドバイスしてくれるのだ。

母「そっかそっか。…ん〜、なんだろうなぁ。

寝るのはさ、まだ個性に対して体力が追いついてないんじゃない？鍛え方はお母さん分からないから学校の先生に聞いてみるといいかもね〜」

実際そうするのが正しいのかは分からないけどねと、付け足してそうお母さんは言う。

母「あ、でもいつでも解除出来る見たいなのはお母さんおじいちゃんに聞いたことあるよ」

『…え？』

えっとね、と記憶を掘り返すかのようにお母さんは言い出した。

母「ずっと個性を出し続けること、だったかな……？」

『…どういうこと？』

母「始めはおじいちゃんも1時間程度しか使えなかったんだって。」

『そう、なの？』

母「うん、だからね…なんて、言えばいいのかなぁ…

例としてクッションを出すとしよう。

1時間が限界でも、1分1秒長くすることは可能なんだって。だからクッションを浮かすという言霊を使うとするでしょ？」

『うん、言霊で言えばすぐに浮くから…』

母「その時に集中してる？」

『…？特にはしてない、』

母「それが一番の要因。」

お母さんの言っていることがあまり理解出来ず、首を傾げる。

母「集中するの、1つのものにぐわーっと！これでもか！！って言うぐらいに。」

『集中…』

母「どっちかと言うとAは戦いに集中しすぎて、個性にはあまり集中できてなかったんじゃないかな？」

違った？というお母さんに悩んでいた霧が晴れたような気がして納得がいき、試してみよう…と思わされた。