言葉で紡いだ未来【MHA】 (ページ15)

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相手も相手ページ15

『……私が、轟さんと？』

オ「そう！同じ推薦入学者としての実力はレベルが高いからね！いい勝負をするだろうと思ってさ！」

みんながどんどんと実戦していく中、Kを引いた私はオールマイトに呼び出された。

『…でもさっき、指名って、』

オ「それはちょっと許して！」

『…あれ、適当に言ったんですか？まぁ、なんでもいいですけど、』

轟焦凍さんってNo.2の息子だったよね確か。

半冷半燃の2つの個性の持ち主。
ちょうど今彼が戦っているので見ていたが瞬殺だった。

個性の威力が強い。

あっという間に氷を出して、終わったのだから。

『【暖かくなれ】』

ここまで来る寒さは私の言霊で温度が収まる。

寒そうにしていたみんなも、「なんか急に暖かくね！？」「いい温度ね〜」なんて言っている。

『はぁ……』

オ「君なら、彼とも互角に戦えるんじゃないか？」

…互角、ねぇ。

『…オールマイト、』

オ「？…なんだね？」

『私、すっごく強くなりましたよ。』

オ「…知ってるさ。久々に出会い話したけど、成長したのが目に見えてわかる。」

確かにオールマイトと直接話したのは本当に久々だった。

初めて話したのは、泣きながら助けを求めた時。

2回目はおじいちゃんのお葬式で私の個性が発覚した時。

そして、これが3回目の話。

『私は彼には負けたくないです。…いや絶対に負けない。
培ってきた努力は正直信じてません。でも、自分の実力は信じてる。努力は裏切っても、実力は裏切らないから。』

オ「うん」

努力は裏切らない…それは嘘だと私は思う。

ヒーローなんて実力だけの世界だから。

おじいちゃんは、とっても有名人だった。

強くて、優しくて、理想のヒーロー。

でも、おじいちゃんの“望み”のせいで今はもうその実在を知る人は少ない。

学校の先生も、知る人は限られている。

この“個性”を隠すために。

『……守られてばかりなんて私は嫌です。』

オ「よほど、気にしてきたんだね。君のおじいさんは守る側、でも君は守られる側だったから。

だから、今よりもっと強くなりたい…そう思ったんだろう？」

『…はい。』

オールマイトは私の言いたいことが全部分かっているかのように見えた。