言葉で紡いだ未来【MHA】 (ページ2)

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私の個性ページ2

おじいちゃんのお葬式が行われた日、私は泣くことが出来なかった。

『泣くなっ…』

枯れたと言ってもいいが、こうやってずっと唱えていたから。

オ「言吹少女、」

『……オール、マイト』

おじいちゃんはオールマイトと仲が良かったそうで、黒スーツを身にまといお葬式に参列してくれていた。

オ「君のおじいさんを助けられなくてすまない」

そしてわざわざ私の元へと来て頭を深く下げ、謝罪をしてきたのだ。

今思えばオールマイトが謝ることでは無いのは上に、私は何に対しての謝罪かも分からなかった。

『わたしね…おじいちゃんの個性でからだが勝手に動いてねっ…助けられなかった…』

オ「あの人は、言霊…発した言葉通りになるんだ。君にとっては厄介な個性だったと思う。

これを言うのもなんだが、仕方なかったんだよ。
おじいさんは君を守るために最後の力を振り絞ったのだから。」

『わたしは、みんなの敵になっちゃう……？おじいちゃんみたいなヒーローにはなれない……？』

声が震えるが、目に溜まった涙は未だに“流れない”。

オ「敵にはならない。……君は、必ずヒーローになれる。
絶対に強くて、優しいヒーローになれるよ。」

目を擦る私にオールマイトは頭を優しく撫でてくれた。

オ「それからね、君のおじいさん。
昔から言ってたよ。死に際にも、ずっと言ってた」

『……？』

オ「“あの子は努力家だ。きっとわしよりも強くて、かっこよくて、優しいヒーローになれる。

＿＿＿＿＿＿だって自慢の孫なのだから。”ってね」

『っ……なるっ…、ヒーローに絶対なるっ……！
おじいちゃんが昔行ってたゆーえーこーこーって所にも絶対行くっ…！』

その言葉を聞いてオールマイトは笑った。

＿＿＿ポツ

オ「雨か…。さあ、中へ入ろう。風邪をひいてしまったら元も子もないからね」

『……雨なんて、止んでしまえ』

オ「…っ！？」

ボソッと呟いた言葉はオールマイトの耳にも届いき驚いた。
でもオールマイトは私の言葉に驚いたんじゃない。

『お星様になったおじいちゃん……見せて、』

再び言葉を放ち、空を見上げれば曇ってた空は綺麗な星空へと変わっていった。

オ「まさか…！」

……そう、そのまさかだった。その日私は初めて個性が出た。

おじいちゃんと同じ個性……言霊。