言葉で紡いだ未来【MHA】 (ページ1)

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おじいちゃんみたいなページ1

私のおじいちゃんはプロヒーローだった。

一人っ子だった私をそれはそれは大切に可愛がってくれ、そんなおじいちゃんが大好きだった。

祖父「Aは、大きくなったら何になりたい？」

『おじいちゃんみたいなかっこよくて優しいヒーロー…！』

祖父「ほっほっほ、じゃあこれから頑張らんと。Aの個性は何が出るんじゃろなぁ…」

『おじいちゃんみたいな個性がいい…！あとね、もっと強くなりたい…！』

ヒーロー活動で忙しくても、絶対私との時間を作ってくれたおじいちゃん。稽古だって怪我しない程度にいつも付き合ってくれて。

お母さんよりも、お父さんよりも大好きだった。

＿＿＿そんな大好きなおじいちゃんを私は殺してしまったのだ。

祖父「……A、…怪我ない、か…？…早くに、げなさい……他の、ヒーローに、助けを……求めなさぃ…」

『おじ、ぃちゃん…、？』

敵に襲われかけた私を、おじいちゃんは命懸けで助けてくれた。

＿＿＿6歳、その当時私は未だに個性は出ていなかった。

無個性ではなくて、人より遅かっただけ。

でも、個性があったら戦えたかと聞かれたらそうではない。

6歳が敵に敵うはずもないのだから。

「お前さんのガキか？いいねぇ、ぶっ潰したい……！」

祖父「っ……【触るな！】」

「っ！……はぁ…、お前さんの個性ほんと厄介だね。とっととくたばれよジジイ。」

震えながら、涙を流しながら私はそのやり取りを見るだけだった。

『おじいちゃんっ……！！』

祖父「来るなっ…！！【安全な場所まで逃げろ！！】」

『っ…！』

その言葉と共に私は、おじいちゃんの反対方向を向いて走っていった。その足は自分自身で動かしているんじゃない。

おじいちゃんの個性(言霊)だ。

『誰か…誰かっ……！おじいちゃんがっ……！！』

泣き叫んで走って……そんな子供に違和感を持った他のプロヒーローは私の元へと駆け寄ってきて話を聞いてくれたけど、まともに喋れやしない。

オ「もう大丈夫、私がいる」

でもその人はオールマイトだった。

『おじっ…ちゃっ……死んじゃぅ…やだ……嫌だっ……』

オ「よく頑張った。あとは任せなさい！」

でも結局おじいちゃんは大量出血の上、あばら骨が心臓を突き刺していて即死たったそうだ。