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「君の名前は…佐ノ木くん、で合ってるかな」
『は、はい…佐ノ木Aって言います』
「家の場所を何処か教えてくれるかい？」
『えーっと…そこの十字路を右に曲がります』
「ナビみたいな指示をするんだね」
はは、と乾いた笑みだけ零して彼について行く
どうにも先輩の目を見て話せる自信がなくて、
通り過ぎていく人とか店を見ながら話してしまう
失礼なことしかしてなくて土下座1時間くらいしたい
「ここから曲がるところはあるかい」
『あ、あと8分ほど真っ直ぐ歩けば家です』
傘に当たる雫
通り過ぎていく車
微かに聞こえる人の話し声
雑踏の中でも異様に静かな私たちの空間
喋れるような空気感ではない
喋りかけたくても言葉が喉に引っかかって喋れそうになかった
歩くこと数分、ようやく私の家に着いた
『この黒い屋根の家です、送っていただきありがとうございました』
丁寧な45℃のお辞儀をしてフードを被る
本当は告白のことに対して色々と謝りたいけど、
気にしてないって言われた以上私から話し出すのはきっとタブーだ
だから先輩から話してくれるまで待つしかない
「…Aくん」
『え、はい…？』
「僕は…君の告白を受け取ることは出来ない、
今日やっと名前を知ったくらいだ。
だけど、友達ならきっと僕と君は良い関係を築けると思うんだ」
「だから…友達から始めないかい？」
そう言った先輩の表情は優しかった。気をつかってくれてるのか、それとも別か
私はそこで『はい』って言えばいいものの、何故か別の返答をしてしまった
『…友達から始めたい、ですけど……』
「…なにか不満でもあるのかい？」
『いや、不満は全く無いです。けど、私は…先輩のことが友達としてじゃなくて恋愛として好きなので…
先輩のことを友達として接する自身がないんです。だから…
．
先輩のことを本気で堕としにいきます』
「……は？」
『先輩が私のことを嫌いじゃないなら、まだ1ミリの可能性があるなら、私先輩にとってのいい女になります！
覚悟しておいて下さい！』
悪役でもこんなセリフ吐かねぇよっていうセリフを吐き捨て、
私はそのまま家の中へ逃げ込んだ
あー、また先輩を困らせたよ…
でも、前よりスッキリしたような気もする
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ステッキ(プロフ) - みそさん» 類くんオチにしつつ神高男子をメインにしたいなぁ…という😌神小説だなんて大層な…！！ありがとうございます😭🙏🏻モチベになります💪🏻 (2月12日 23時) (
レス) id: c7ba044402 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - 類メインかと思ってたけど彰人が結構でてきてもうなんか、、ちゅきーーー！！こんな神小説を作って下さりありがとうございます！ (2月12日 19時) (レス) @page17 id: 10491548f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ステッキ | 作成日時：2024年1月24日 19時
