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「む、アレは…寧々か？」
独り言にしてはデカい声で呟いた天馬先輩
恐らく友人を見つけたんだろう
その呟きに釣られて神代先輩も屋上のフェンスへ寄ってくる
「先程話していた1Bの類の幼馴染だ！」とだけ言えば隣で大きく息を吸い始める天馬先輩
何となく嫌な予感がするため距離を空けて耳を塞ぐ
私の行動を真似するように神代先輩も天馬先輩から離れて耳を塞いだ
ちょっと嬉しくなったのは内緒ね
「寧々ーーー!!!!!!!!」
やまびこが聞こえるくらいそれはでかい声で幼馴染の子の名前を呼ぶ天馬先輩
耳を塞いでいたのも虚しく、耳が痛くなる
この人のこの声量はどこから出てくるのか
下を覗けばみんなキョロキョロ辺りを見渡す
そして段々視線は一人の女の子の元へと集まった
俯いているのか頭だけしか見えないけど多分あの子が寧々ちゃんって子なんだろう
大きく手を振っている天馬先輩
その横で軽く手を振る神代先輩
少しだけ羨ましく思った
『あの灰いろっ…な、何色だ……?? 俯いてる子が幼馴染の子ですか？』
「ああ、草薙寧々という名前でな。我らワンダーランズショウタイムの歌姫だ！！」
『歌姫…』
歌姫、そんな言葉を聞いて女心が騒ぐ
昔から歌は好きだけど、歌を人前で歌わないせいで上手いか下手かわからない
そのうち皆の前で歌うのが億劫になってカラオケすら行かなくなった
歌姫──
そんな言葉を受けて、そして神代先輩の幼馴染だなんて羨ましい
嫉妬心が渦巻いてくるのがわかる
幼馴染の子が悪いんじゃない、自分勝手になってる私のせい
あの子は努力しているんだ
私も私自身のために努力しなくちゃいけない
いけないのに…何から始めれば良いんだろう
「…何やら浮かない顔をしているね」
『えっ。いや、そんなことは…』
「ふふ、君は表情がころころと変わるからね。わかりやすいよ」
『そんな変わってます！？き、気をつけなきゃ…』
不意に神代先輩から話しかけられて思わずときめいてしまった
ときめきの基準が低いって？
好きな人と目が合うだけで嬉しいのに話しかけられたら心臓止まるでしょ！
なんなら今止まってるかもしれない
「別に気をつける必要は無いんじゃないかい？」
『えっ、ど、どどどうして…』
「少し落ち着こうね。それに、それが君のいいところでもあるんだ。喜怒哀楽が分かりやすいのは可愛らしいと思うよ」
微笑みと共にそう言う先輩
本気で死んじゃうってば
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ステッキ(プロフ) - みそさん» 類くんオチにしつつ神高男子をメインにしたいなぁ…という😌神小説だなんて大層な…！！ありがとうございます😭🙏🏻モチベになります💪🏻 (2月12日 23時) (
レス) id: c7ba044402 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - 類メインかと思ってたけど彰人が結構でてきてもうなんか、、ちゅきーーー！！こんな神小説を作って下さりありがとうございます！ (2月12日 19時) (レス) @page17 id: 10491548f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ステッキ | 作成日時：2024年1月24日 19時
