派手髪は優しい ページ11
．
── 翌日
いつもと変わらない学校へと続く道
だけど私は少しだけ違う
手持ちには少しお高いお菓子の詰め合わせ
昨日の傘のお礼用のお菓子だ
大袈裟だろう、って？確かにそう感じるかもしれない
正味私もそう思う
でもさ？？
好きな人と付き合う前に相合傘とか幸せ過ぎるでしょ
会話の内容は幸せじゃなかったけど
それでも、神代先輩から友達から始めようって
言ってくれたんだから、
嫌いではないってことだよね
ならもう先輩の隣に立てるような女になるしかない(？)
そんな素質ないかもだけど
『…っと、先輩はまだ来てないのかな』
二年生の教室にまた顔を覗かせる
早めに来たせいか先輩はまだ居なさそうだった
先輩の登校時間とか把握してないんですけど
把握しといた方がいい感じ？
何かストーカーみたいにならない？
「あ、またあの子来てるよ」
「ほんとだ〜。また神代さんに会いに来たのかなぁ?」
「いい加減諦めたらいいのに」
「ねー、絶対迷惑してるよ」
後方から嘲る声が聞こえる
お菓子の入った紙袋の持っている手をグッと力を込める
先程までの浮かれていた気持ちが沈む
確かに彼女たちの言う通り、ただただ神代先輩が気をつかってくれただけだったら
ただ迷惑だと思っていたら…？
でも、ストレートにしか言葉を受け取ることが出来ないから
私自身が皮肉を言えても、相手からの皮肉をそのまま受け取ってしまうから
私も彼女たちと変わらない質の悪さをしているのかもしれない
一年生のくせに、堂々と二年生の教室来ちゃうし
迷惑をかけてしまった先輩にまた迷惑をかけてしまう
やばい、泣きそう
一番泣きたいのは先輩かもしれないのに
．
「む、一年生か。こんな所でどうしたんだ？」
奥歯を強く噛み締めて彼女たちの言葉に耐えていれば
後ろから声をかけられ振り向く
金髪に毛先がオレンジがかって、綺麗なトパーズの様な瞳
あ、この人が変人ワンツーのワンの方だ
瞬時にそう感じた
失礼かもしれない
いや確定で失礼だ。土下座をしたい
でもなんとなく、神代先輩と同じオーラを感じた
何処の超能力者だよとツッコミたくなるけど、
優しい感じというか…なんか……うん…(諦)
『お、おはようございます…その、っ』
神代先輩に用がある、そう言おうとしたけど
言葉が喉に引っかかって口に出せなかった
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ステッキ(プロフ) - みそさん» 類くんオチにしつつ神高男子をメインにしたいなぁ…という😌神小説だなんて大層な…！！ありがとうございます😭🙏🏻モチベになります💪🏻 (2月12日 23時) (
レス) id: c7ba044402 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - 類メインかと思ってたけど彰人が結構でてきてもうなんか、、ちゅきーーー！！こんな神小説を作って下さりありがとうございます！ (2月12日 19時) (レス) @page17 id: 10491548f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ステッキ | 作成日時：2024年1月24日 19時
