四十二皿目 ページ43
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彼女の言葉に幸平くん達は悔しげに眉を顰めて
聞いていた。
そんな中一人俯いて泣いていた田所さんの名前を呼ぶ。
『なぁ田所恵。』
「は、っはいっ…!!」
『何を泣いている?泣けばお前の料理の腕は上がるのか?観察力が磨かれるのか?はは、凄いなそれは。流石の私もそんな芸当はできないよ。』
「ひっ…い、いいぇっ…っ、っ!」
『別に泣くなとは言っていない。それで、ただ泣くだけか?これだけ言われて私に対しての感情は恐れるだけか?怖がるだけか?悔しさの欠片も湧かないのか。
料理人としてのプライドをここまで砕かれて、恐怖で震え上がるだけか?』
「っ……っはっ…っ…ッ!」
「お前以外の3人は必死に味を思い出して改善点を見つけようとしてる中、お前はただ私の言葉に泣くだけで満足かと聞いているんだ。」
過呼吸になりかけの彼女に、流石に不味いだろうと声を掛けようとすれば、鋭い眼差しでAに睨まれる。
邪魔をするな。
雄弁に語る冷たい目を向けられ、心臓が嫌な音を立てた。
『私は田所恵と話しているんだ。部外者が邪魔立てするな。幸平、お前たちもだ。それとも彼女は誰かに助けられないと話すら出来ない操り人形か何かか?
ああすればいいこうすればいいと言われたことだけしか出来ない能無しか?そう思うなら幾らでも彼女を庇って彼女の代わりにお前らが話せばいい。
そんな人間がいつまでも遠月に居られるわけがないがな。それ以前に料理人としても失格だ。』
「……っ、っぅ…(わ、わたしは…っ)」
『田所恵。』
「っっぁ…、は、い…っぅ!」
『私が何故お前のことを落ちこぼれと言ったか分かるか?一度でも理由を考えたか?』
「わ、たしが…っせ、せんぱいの言う通り、最下位でっ…、そ、創真くんがいなかっ、たら…た、退学にな、ってからっ…ですっ…!」
『違うな。』
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瑠璃(プロフ) - にこさん» すみません、どこの話数でしょうか? (2022年3月27日 23時) (レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - 何故、安室さんの本名呼んでいるんだ? (2022年3月27日 18時) (レス) @page12 id: 98deb38477 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 皇さん» ご感想ありがとうごさいます!これからも更新していきますので楽しんで読んでもらえたなら幸いです。 (2022年2月24日 20時) (レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
皇(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!これからも更新楽しみにしています! (2022年2月24日 16時) (レス) @page38 id: 5e661ff29a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃 | 作成日時:2022年2月19日 5時