二十八皿目 ページ29
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第零席、だと?
『…えりーちゃんってば記憶力皆無なのぉ?
Aは学校辞めたんだから元、だよ?』
皆から視線を向けられた彼女はいつも通りの態度で
呑気にゆるゆると話した。
「…先程緋沙子が説明した通り、上に行けば行くほど
権限は増すわ。零席とは本来存在しない席だけれど、
これは彼女のために作られた唯一無二の席であり地位。
その権力は第一席よりも上なのよ。」
「彼女のための地位とは?」
「通常十傑評議会は高等部の上位十名から
選出される。通常ならね。」
「どういうこと?」
「他の説明は省きますが、彼女は中等部2年の頃には
既に第一席の座に付いていたの。」
「えっ?さっき高等部の生徒って言ってなかったっけ?」
「ええ、だから異例なの。でも彼女の実力はそんなものじゃないわ。彼女の才能が大き過ぎることに気付いたお爺様…総帥はある条件をクリアさせることで、遠月学園が創立して以来初の零席という異例の地位に彼女を座らせたのよ。」
ある条件ってなんだ?
ここまでくれば彼女の才能が料理学校でも異常だということが分かる。
本来高等部の生徒で構成される十傑に中等部で、
しかも僅か一年の間に一番上の席まで上り詰めた。
「その条件って何なんですか?」
「ここ十年間の全ての第一席卒業生と食戟をし、
完勝すること。」
「そ、卒業生と!?しししかも第一席!?」
田所さんが驚きで目を見開いた。
卒業生はさっき説明されたように合格率一桁をくぐり抜けた料理人たちであり、第一席はその先鋭の中で一番の実力者だ。
しかも歳を重ねただけ、料理の最前線で長く戦っている料理人だろう。
人数も単純計算だと10人と彼女は食戟し勝利したことになる。……とんでもないな。
「…今更だけど食戟ってなんだ?」
本当に今更なことを質問する萩原の頭を松田がしばいた。
だが松田もよく分かっていないようだったので
さっさと答えた。話が進まないだろう。
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瑠璃(プロフ) - にこさん» すみません、どこの話数でしょうか? (2022年3月27日 23時) (レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - 何故、安室さんの本名呼んでいるんだ? (2022年3月27日 18時) (レス) @page12 id: 98deb38477 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 皇さん» ご感想ありがとうごさいます!これからも更新していきますので楽しんで読んでもらえたなら幸いです。 (2022年2月24日 20時) (レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
皇(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!これからも更新楽しみにしています! (2022年2月24日 16時) (レス) @page38 id: 5e661ff29a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃 | 作成日時:2022年2月19日 5時